JVCケンウッド、8K対応レーザープロジェクターで新時代の映像体験を披露

    DLA-V900R
    画像:Victorブランド製品情報(www.victor.jp/projector/lineup/dla-v900r/)より
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    ビクターブランドから新フラグシップモデルが登場

    JVCケンウッドは、OTOTEN2024において、ビクターブランドから6月29日に発売予定の8K対応レーザープロジェクター「DLA-V900R」と「DLA-V800R」のデモンストレーションを中心に展示を行った。この新製品は、ホームシアター市場に革新をもたらす可能性を秘めている。

    新しいDLA-V900Rは、第三世代0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスを搭載し、前世代から約1.5倍となる150,000:1のネイティブコントラストを実現した。また、明るさも3,300ANSIルーメンに向上しており、より鮮明で生き生きとした映像表現が可能となった。

    両モデルとも、デバイスの設計・製造から筐体の組み立てに至るまで、すべて横須賀の工場で行われる国内生産モデルである。この点は、日本の製造業の技術力と品質管理の高さを示すものであり、高級オーディオ機器市場における日本ブランドの競争力を維持する上で重要な要素となっている。

    8Kシアターで没入感あふれる映像体験を提供

    JVCケンウッドは、「D-ILA 8Kシアター」と銘打ち、180インチスクリーンと5.1.4chサラウンドを組み合わせたホームシアターシステムを展示した。このシステムでは、DLA-V900R/V800RとヤマハのAVアンプ「RX-A8A」、スピーカー”NS-700″シリーズおよび「NS-B330」を組み合わせることで、圧倒的な映像と音響体験を実現している。

    この展示は、単なる製品紹介にとどまらず、最新技術がもたらす新しい映像体験の可能性を示すものだ。8K解像度と高輝度、高コントラストの組み合わせは、従来のホームシアター体験を一新する可能性を秘めている。

    音響機器の進化も同時に展開

    JVCケンウッドは、プロジェクター以外にも注目すべき新製品を展示した。ノイズキャンセリング機能付き完全ワイヤレスイヤホン「HA-FX550T」は、新開発のシルクレイヤーカーボンドライバーを搭載し、ビクタースタジオのエンジニアが音質を監修した「Tuned by Victor Studio」モデルである。

    LDAC対応でハイレゾオーディオワイヤレスロゴを取得し、「プロフェッショナルモード」を含む多様な音質モードを備えるなど、音質へのこだわりが随所に見られる。11mmの大口径ドライバーを採用しながらも、コンパクトな本体サイズと装着感の向上を実現しており、高音質と使いやすさの両立を図っている。

    新しい音楽体験を提案するワイヤレススピーカー

    ワイヤレススピーカーの分野では、ウッドコーンドライバーを採用した「EX-D6」「EX-DM10」、外装に天然木を用いた「SP-WM01BT」「SP-WS02BT」などが展示された。これらの製品は、高音質と優れたデザイン性を両立させ、リスナーの生活空間に溶け込む新しい音楽体験を提案している。

    特に注目すべきは、SP-WM01BT/02BTによるモノラル再生とステレオ再生の聴感の違いを体験できる点だ。この展示は、音響機器の配置やシステム構成が音楽体験に与える影響を、一般消費者にも分かりやすく伝える工夫となっている。

    アニメ音響にも注目、声を楽しむオーディオコンポ

    アニメーション音響監督の三間雅文氏による音質監修を経た、”声”を楽しむオーディオコンポ「EX-DUB1」も展示された。会場では同氏が手がけたアニメ作品を、実際にサウンドモードを切り替えながら視聴できるようになっている。

    この展示は、アニメーション作品における音響の重要性と、それを家庭で楽しむための機器の進化を示すものだ。アニメ産業が日本の重要な文化輸出品となっている現在、その魅力を最大限に引き出す音響技術の進化は、文化的にも経済的にも重要な意味を持つ。

    JVCケンウッドの今回の展示は、映像と音響の両面で最先端の技術を駆使し、より豊かな体験を提供しようとする同社の姿勢を明確に示すものとなった。8K映像技術やハイレゾ音響など、次世代の映像音響体験を牽引する製品群は、日本の家電産業の技術力の高さを改めて印象付けるものとなった。

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