ギフティが展開するeギフトプラットフォーム事業の「e街プラットフォーム®」が、2024年4月から6月の期間に全国8エリアの8事業で新たに採用された。この動きにより、同プラットフォームの導入自治体数は累計175自治体、導入事業数は158件に達した。地域経済の活性化や住民支援を目的とした様々な施策において、デジタル技術を活用したソリューションの需要が高まっていることが背景にある。
旅先納税®の広がりと地域経済への貢献
旅先納税®は、ギフティが提案する新しいふるさと納税の形態だ。この仕組みを通じて、納税者は地域内での観光や旅行を楽しみながら、同時に地域経済に貢献することができる。2024年4月から6月の期間中、3つの自治体で旅先納税®がスタートし、返礼品として電子商品券「e街ギフト®」の発行が開始された。
千葉県市川市の取り組み
千葉県市川市では、2024年4月22日から「市川市おでかけ納税」として旅先納税®を導入した。この取り組みは、京葉ガス株式会社との協業により実現した。市川市の観光資源や地域商店の活性化につながることが期待されている。
北海道礼文町の観光振興策
北海道礼文町は、2024年6月14日から「礼文町旅先納税」を開始した。礼文島の豊かな自然や観光資源を活かし、「礼文花旅e街ギフト」として電子商品券を発行している。これにより、島内での消費を促進し、地域経済の活性化を図る狙いがある。
京都府宇治市の関西おでかけ納税®
京都府宇治市では、2024年6月25日から「宇治市関西おでかけ納税」を導入した。この取り組みは、大阪ガス株式会社との協業により実現した「関西おでかけ納税®」の一環だ。宇治市の観光資源を活用しつつ、関西圏全体での観光促進を目指している。
子育て支援や住民福祉向上のための電子商品券活用
e街プラットフォーム®は、観光振興だけでなく、子育て支援や住民福祉の向上を目的とした施策にも採用されている。各自治体が抱える課題に応じて、柔軟にカスタマイズできる点が評価されている。
長野県松本市の子育て支援クーポン
長野県松本市では、2024年4月1日から「松本市子育て支援クーポン」の電子化・運用基盤としてe街プラットフォーム®を採用した。子育て世帯への経済的支援を目的としており、利用者の利便性向上と地域経済の活性化を同時に実現することが期待されている。
さらに、松本市では「e街チケットポータル」も導入された。このシステムにより、自治体が発行する各種電子商品券を住民がより一元的に管理できるようになった。デジタル化による行政サービスの効率化と住民の利便性向上を両立させる取り組みとして注目されている。
兵庫県神戸市の入浴割引券
兵庫県神戸市では、2024年4月8日から「神戸市入浴割引券」の電子化にe街プラットフォーム®を活用している。市内31カ所の一般公衆浴場で利用可能な電子チケットとして発行され、子育て世帯を中心に市民の健康増進と公衆浴場の利用促進を図っている。
大阪府高槻市の地元お店応援券
大阪府高槻市では、2024年4月12日から「スクラム高槻「地元のお店応援券」第6弾」の電子化・運用基盤としてe街プラットフォーム®を採用した。物価高騰の影響を受けている市民の家計支援と地域経済の活性化を目的としており、市内の店舗で使用できる電子商品券として発行されている。
デジタル技術を活用した地域活性化の展望
ギフティのe街プラットフォーム®の導入が全国で広がっていることは、地方自治体がデジタル技術を積極的に活用し、地域課題の解決に取り組む姿勢を示している。観光振興、子育て支援、住民福祉の向上など、多岐にわたる分野でeギフトやデジタルプラットフォームの活用が進んでいる。
今後は、さらに多くの自治体や地域に根ざした事業会社へのe街プラットフォーム®の提供が推進されると予想される。地域経済の活性化や新たな体験の創出を通じて、人と街をつなぐ取り組みが加速することが期待される。
デジタル技術の活用により、地域の魅力を効果的に発信し、観光客の誘致や地域住民の生活支援を同時に実現することが可能となっている。今後は、AIやビッグデータの活用など、さらなる技術革新との連携も視野に入れつつ、各地域の特性に合わせたきめ細かな施策の展開が求められるだろう。
ギフティのような民間企業と自治体の協業モデルは、地方創生の新たな形として注目される。地域経済の活性化と住民サービスの向上を両立させる取り組みとして、今後の展開が期待される。