シャオミPOCO F6 Proが登場、高性能と低価格の融合で市場に衝撃を与える新型スマートフォン

    POCO F6 Pro
    画像:mi.com(www.mi.com/jp/product/poco-f6-pro/)より

    シャオミのサブブランドPOCOから、約2年ぶりとなる新製品「POCO F6 Pro」が登場した。このスマートフォンは、ハイエンドモデルに迫る性能を持ちながら7万円を切る価格で提供されており、市場に大きな波紋を広げている。

    目次

    洗練されたデザインと高性能ディスプレイ

    POCO F6 Proは、前モデルのゲーミング志向から一転し、より幅広いユーザーを対象としたデザインを採用している。約6.67インチのWQHD+(3,200×1,440ドット)有機ELディスプレイを搭載し、120Hzまでのリフレッシュレートをサポートする。

    背面には月面をイメージしたユニークな模様が施されており、指紋が付きにくいしっとりとした質感を実現している。また、ガラスの縁がラウンド状になっているため、握りやすさも向上している。

    デバイスのサイズはH160.86×W74.95×D8.41mm、重量は209gとなっている。画面サイズの割にはコンパクトな印象を与えるのは、ベゼルを極限まで細くしたデザインの効果だろう。

    圧倒的な処理性能と充実した機能

    POCO F6 Proの心臓部には、クアルコムの「Snapdragon 8 Gen 2」が搭載されている。このSoCは、昨年のフラッグシップモデルで採用された高性能チップであり、特にAI処理性能に優れている。

    メモリは12GB、ストレージは256GBと512GBの2種類から選択可能だ。さらに、ストレージの一部を仮想メモリとして使用できる機能も備えており、マルチタスク処理の効率を高めている。

    最新OSと充実したマルチタスク機能

    OSはAndroid 14ベースのXiaomi HyperOSを採用している。大画面を活かしたマルチタスク機能が充実しており、複数のアプリを重ねて表示できるフローティングウィンドウ機能も、高性能SoCの恩恵を受けてスムーズに動作する。

    ゲームプレイ時には「ゲームターボ」機能が利用可能で、パフォーマンスを向上させることができる。この機能により、高負荷のゲームでもストレスなくプレイできるだろう。

    高性能カメラシステムと先進的な画像処理

    POCO F6 Proのカメラシステムは、コストパフォーマンスを重視しつつも高い性能を実現している。メインカメラには約5,000万画素のセンサーを採用し、1/1.55インチの大型サイズとF値1.6の明るいレンズを組み合わせている。

    光学式手ブレ補正機能も搭載しており、夜景撮影などでも明るくクリアな画像を撮影できる。広角0.6倍、等倍、2倍の切り替えがワンタップで可能で、最大10倍までのデジタルズームにも対応している。

    動画撮影では8K@24fpsや4K@60fpsといった高解像度・高フレームレートの撮影が可能だ。また、動きの速いシーンでも活躍する高速連写機能も搭載されている。

    AIを活用した画像処理機能

    POCO F6 Proは、AI性能に優れたSoCを活かした様々な画像処理機能を提供している。例えば、「消しゴム」機能では、写真に映り込んだ不要な人物などを自動でマーキングして削除し、同時に背景を生成することができる。

    「AI拡大」機能では、背景の不足部分をAIが生成して画像を拡大する。さらに、AIを用いて晴天の空を作成する機能なども搭載されており、ユーザーの創造性を刺激する機能が充実している。

    バッテリー性能と充電速度

    POCO F6 Proは5,000mAhの大容量バッテリーを搭載し、120Wの急速充電に対応している。ブースト設定をオンにすると、最短19分でフル充電が可能だという。

    実際に検証したところ、ブースト設定をオフにした状態でも、20%を切っていたバッテリーが約10分で55%まで充電され、30分足らずで満充電となった。この急速充電能力は、忙しい朝の時間帯でも充電忘れを簡単にリカバリーできる便利な機能だ。

    バッテリー持続時間と解像度設定の関係

    ディスプレイ解像度の設定によって、バッテリーの持続時間に顕著な差が見られた。初期設定のFHD+解像度では、2日程度の使用が可能だったが、WQHD+に設定を変更すると、バッテリーの消費が加速する。

    WQHD+設定では、毎日の充電が推奨される。また、長時間のゲームプレイやカメラ使用時には、端末の発熱も若干増加する傾向が見られた。ディスプレイの高解像度を活かしたい場合は、バッテリー残量に注意を払う必要があるかもしれない。

    総合評価と市場での位置づけ

    POCO F6 Proは、高い処理性能、十分なメモリ、120Wの急速充電などの優れた特徴を備えており、その価格を考慮すると「フラッグシップキラー」の名に恥じない製品だと言える。高精細な動画視聴、ゲームプレイ、写真・動画撮影をストレスなく楽しめるだけでなく、AIを用いた画像編集や音声の自動文字起こし、翻訳機能なども利用可能だ。

    ネットワーク面では、最新のWi-Fi 7をサポートしているものの、ドコモのn79には非対応という点に注意が必要だ。また、防水機能やおサイフケータイ、eSIM、ワイヤレス充電といった機能は、価格を抑えるために省略されている。

    POCO F6 Proは、これらの制限を理解した上で選択すれば、非常にコストパフォーマンスの高いスマートフォンとなるだろう。高性能を求めながらも予算に制限のあるユーザーにとって、魅力的な選択肢となることは間違いない。

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