Nmodeブランドが革新的な1bitデジタルパワーアンプ「X-PW1-MKIII」を発表、音質向上と多機能性を両立

    X-PW1-MKIII
    画像:Nmode(www.nmode.jp/product/x-pw1-mk3/)より

    リリック社が展開するNmodeブランドから、待望の新製品が登場した。1bitデジタルパワーアンプ「X-PW1-MKIII」が7月1日より発売されるというニュースが業界に衝撃を与えている。99,000円(税込)という価格設定で、ハイエンドオーディオ愛好家たちの注目を集めている。

    目次

    進化を続ける1bitデジタルアンプ技術

    X-PW1シリーズは2012年に初代モデルが登場して以来、着実な進化を遂げてきた。今回の「X-PW1-MKIII」は、PDM方式(パルス密度変調)による1bitデジタルアンプ技術をさらに推し進めた最新モデルだ。

    技術的な進歩の中でも特筆すべきは、サンプリング周波数の大幅な向上である。従来の5.6MHzから11.2MHzへと倍増させることで、より精細な音の再現を可能にした。この改良により、高音域の解像度が飛躍的に向上し、繊細な音の表現力が格段に増したと考えられる。

    音質向上を追求した部品の厳選

    リリック社の開発陣は、音質向上のために細部にまでこだわりを見せている。位相特性に関わるフィルターパーツの高精度化や、特注の専用薄膜高分子積層コンデンサの採用など、細かな改良点が随所に施されている。

    電源部やフィルター定数の大幅な見直しも行われ、専用パーツが投入されている。こうした取り組みにより、ノイズの低減や音の純度向上が図られていると推測される。オーディオ愛好家にとって、こうした細やかな改良点の積み重ねが、音楽体験の質を大きく左右することだろう。

    多機能性を備えたコンパクトデザイン

    「X-PW1-MKIII」の特徴は、高音質だけではない。コンパクトなボディに多機能性を詰め込んだ設計も注目に値する。可変ボリュームを搭載したことで、プリメインアンプとしての使用が可能になった。これにより、システム構成の自由度が高まり、様々な使用環境に対応できるようになっている。

    入力端子はRCAの1系統のみとシンプルな構成だが、モノラルアンプとしての使用も考慮されている。モノラル使用時にはXLR入力(2番HOT)も利用可能で、プロフェッショナルな用途にも対応できる柔軟性を持っている。

    使用環境に合わせた細かな設定

    背面のスイッチでステレオ/モノラルの切り替えやボリュームの可変/固定の選択が可能だ。これらの機能により、ユーザーは自身の環境や好みに合わせて最適な設定を行うことができる。

    サイズは210W×55H×244Dmm、質量は3.1kgと、設置の自由度が高いコンパクトな設計となっている。小型ながら、周波数特性は10Hz-40kHz、S/Nは95dBという高スペックを実現している。

    出力と音質のバランス

    ステレオ再生時の定格出力は、8Ωで14W×2、6Ωで16W×2、4Ωで18W×2となっている。一見すると出力が控えめに感じられるかもしれないが、1bitデジタルアンプの特性上、この出力でも十分な音量と音質が得られると考えられる。

    むしろ、適度な出力設定により、アンプの特性を最大限に引き出し、歪みの少ないクリアな音質を実現していると推測される。高効率スピーカーとの組み合わせれば、十分な音圧レベルを確保しつつ、繊細な音の表現を楽しむことができるだろう。

    オーディオ業界への影響と今後の展望

    「X-PW1-MKIII」の登場は、オーディオ業界に新たな風を吹き込む可能性がある。1bitデジタルアンプ技術の進化は、従来のアナログアンプとは異なる音の魅力を提供し、オーディオファンの選択肢を広げるだろう。

    また、コンパクトで多機能なデザインは、現代の生活様式に合致している。限られたスペースでも高音質を楽しみたいという需要に応える製品として、新たな市場を開拓する可能性がある。

    リリック社の今後の展開も注目される。「X-PW1-MKIII」で実現された技術が、どのように他の製品ラインに波及していくのか、業界関係者の間で話題となっている。1bitデジタルアンプ技術のさらなる進化や、新たな音響技術との融合など、今後の開発動向から目が離せない。

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