オーディオ界に新風!クリプトンとKEFが革新的な製品を発表

    KS-55HG
    画像:クリプトン(www.kripton.jp/fs/kripton/pc_audio_speaker/ks-55hg)より
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    クリプトンが小型スピーカーで業界に衝撃を与える

    クリプトンが発表した新製品「KS-55HG」は、オーディオ業界に大きな波紋を広げている。この小型アクティブスピーカーは、従来のモデルから大幅に進化し、高音質と利便性を両立させた画期的な製品だ。オールアルミの筐体に加え、底部にはピュアオーディオ用のネオフェード カーボンマトリックス3層材を採用したインシュレーターを搭載するなど、高級オーディオ機器の技術が惜しみなく投入されている。

    最も注目すべき点は、Bluetooth SoCが「QCC5181」に進化したことにより、aptX Adaptiveの96kHz/24bitまで対応可能になったことだ。さらに、LDAC 96kHz/24bitまでサポートしており、LDACとaptX Adaptiveの両方に対応したスピーカーとしては世界初となる。この革新的な技術により、ワイヤレス接続でも有線に劣らない高音質を実現している。

    オーディオ専門家の間では、この製品が小型スピーカー市場に与える影響について活発な議論が交わされている。高音質と利便性を両立させた「KS-55HG」は、従来のオーディオ愛好家だけでなく、若い世代や音楽ストリーミングサービスユーザーにも強くアピールする可能性がある。

    KEFが多彩なラインナップで聴衆を魅了

    KEFのブースでは、パッシブスピーカーからアクティブスピーカーまで、幅広いラインナップが展示されていた。フラッグシップモデル「BLADE」や「The REFERENCE」シリーズは、audiophileの間で高い評価を受けている製品だ。一方で、手頃な価格帯のワイヤレススピーカー「LSX II」や「LSX II LT」も注目を集めており、KEFが幅広い層のニーズに応えようとしている姿勢が見て取れる。

    特筆すべきは、オーディオ評論家の小原由夫氏と土方久明氏を迎えての講演会だ。このような著名な評論家による解説は、製品の魅力を深く理解する絶好の機会となる。KEFの製品ラインナップの多様性と、専門家による丁寧な解説は、オーディオ初心者から熟練者まで、幅広い層の興味を引きつけることに成功している。

    JVCケンウッドが音質にこだわった新製品を披露

    JVCケンウッドのブースでは、Victorブランドの完全ワイヤレスイヤフォン「HA-FX550T」が注目を集めていた。新開発の大口径11mmシルクレイヤーカーボン振動板を搭載したこのイヤフォンは、音質へのこだわりが随所に感じられる製品だ。

    特筆すべきは、シルク(絹)を採用した振動板の開発だ。日本古来の楽器の弦などにも用いられてきたシルクの特性を活かし、なめらかで優れた描写力とみずみずしい音質を実現している。この革新的なアプローチは、オーディオ業界に新たな可能性を示唆している。

    また、「推し声オーディオ」という新しいコンセプトも興味深い。声優の声をシーンに合わせた最適なサウンドで楽しめる製品「EX-DUB1」は、アニメ音響監督の監修を受けており、声優ファンやアニメ愛好家から高い関心を集めている。このような特定のニーズに応える製品開発は、オーディオ市場の多様化を促進する可能性がある。

    D-ILAプロジェクターの進化が映像体験を一新

    JVCケンウッドは、D-ILAプロジェクター最新モデル「DLA-V900R/V800R」も展示していた。第三世代へと進化した0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスを搭載し、DLA-V900Rは従来比約1.5倍のネイティブコントラストを実現している。この進化は、ホームシアター体験を大きく向上させる可能性を秘めている。

    オーディオ・ビジュアル評論家の麻倉怜士氏による講演プログラム「8K鑑定団」15周年記念企画も注目を集めた。麻倉氏の深い知見と経験に基づいた解説は、最新の映像技術の進化と将来性について、参加者に新たな視点を提供したことだろう。

    Technicsがランボルギーニとコラボした最新ターンテーブルを披露

    Technicsブースでは、ランボルギーニとのコラボレーションによる最新ターンテーブル「SL-1200M7B」が大きな注目を集めていた。このユニークなコラボレーションは、オーディオ機器とスーパーカーという一見かけ離れた分野の融合であり、両ブランドのファンから高い関心を集めている。

    また、新たに発表されたダイレクトドライブターンテーブル「SL-1500C」とネットワークCDレシーバー「SA-C600」の新色ホワイトモデルも注目を集めていた。これらの製品は、高音質と美しいデザインの両立を追求しており、オーディオ機器を生活空間の一部として捉える新しい層のニーズに応えようとしている。

    DJターンテーブルのデモンストレーションが聴衆を魅了

    DJターンテーブルのスタンダードモデル「SL-1200MK7」を使用した、日本を代表するDJのDJ BUNTA氏とDJ SHARK氏によるデモンストレーションは、多くの観客を魅了した。このデモは、ハイエンドオーディオ機器の性能をDJパフォーマンスという実践的な場面で示すものであり、Technicsの製品が幅広い用途に対応できることを印象付けた。

    さらに、Hi-Fiオーディオに関しては、オーディオ評論家・小野寺弘滋氏や山之内正氏による試聴セミナーが開催された。これらのセミナーは、製品の技術的特徴や音質の特性について、専門家の視点から深く掘り下げて解説するものであり、audiophileにとって貴重な学習の機会となった。

    ティアックがESOTERICとAmphionのコラボレーションシステムを展示

    ティアックのブースでは、ESOTERICの新製品群とフィンランドのAmphionのスピーカー「Krypton 3X」を組み合わせたシステムが展示されていた。このコラボレーションは、「フロリダ・インターナショナル・オーディオ・エキスポ 2024」で最高賞を受賞するなど、国際的に高い評価を得ている。

    ESOTERICの新SACD/CDプレーヤー「K-01XD SE」、ネットワークDAC「N-01XD SE」、プリメインアンプ「F-02」、そして外部強化電源ユニット「PS-01F」は、それぞれが最先端の技術を結集した製品だ。これらとAmphionのスピーカーを組み合わせることで、極めて高度な音楽再生システムが構築されている。

    このような高級オーディオシステムの展示は、最高峰の音質を追求するaudiophileにとって、貴重な体験の機会となる。同時に、一般の来場者にとっても、最高級のオーディオ機器が生み出す音楽体験の素晴らしさを知る良いきっかけとなるだろう。

    エミライが注目のUHD BDプレーヤーを展示

    エミライのブースでは、MAGNETARの注目UHD BDプレーヤー「UDP900」と「UDP800」が展示されていた。これらのプレーヤーは、高画質・高音質を追求する映画愛好家やaudiophileの間で高い関心を集めている。UHD Blu-rayの優れた画質と音質を最大限に引き出す性能を持つこれらの製品は、ホームシアター市場に新たな基準を示す可能性がある。

    また、AurenderのネットワークトランスポートやBenchmarkのアンプなど、高級オーディオ機器のラインナップも充実していた。特に注目を集めていたのは、ラトビアのスピーカーブランド・ARETAIの2.5ウェイ密閉型ブックシェルフスピーカー「Contra100S」だ。

    「Contra100S」は、フロントとリアに2基のウーファーを備え、密閉型でありながら深くタイトな低音を実現している。さらに、上部には28mmシルクリングドームツイーターと特徴的なウェーブガイド構造を採用し、「音に触れられるようなリスニング体験」を提供するという。このような革新的な設計アプローチは、スピーカー技術の新たな方向性を示唆している。

    ナガオカが世界初のMP型モノラルカートリッジを発表

    ナガオカブースでは、世界初となるMP型モノラルカートリッジ「MP-MONO」と「MP-MONO用1mil交換針」が大きな注目を集めていた。近年、モノラルレコードの魅力が再評価される中、この新製品は多くのレコード愛好家の興味を引いている。

    ナガオカは、モノラル盤の持つ音の迫力や音像表現を最大限に引き出すために、モノラル再生専用のカートリッジの使用を推奨している。MP-MONOは0.7milのスタイラスチップを標準搭載し、モノラル盤の持つ音の輪郭やリアル感を引き出すことを目指して開発された。

    この新製品は、アナログ音源の魅力を再発見する動きが広がる中、モノラルレコードの再生品質を大きく向上させる可能性を秘めている。audiophileや音楽史研究者にとって、貴重な音源をより忠実に再生する手段として注目されるだろう。

    ブライトーンがEversoloの新ミュージックストリーマーを展示

    ブライトーンのブースでは、Eversoloブランドの新しいミュージックストリーマー「DMP-A6 Master Edition」が展示されていた。この製品は、高度な機能と優れた音質を両立させた多機能ストリーマーとして注目を集めている。

    DMP-A6 Master Editionの特筆すべき点は、自社開発のEOS(Eversoloオリジナルサンプリングレートエンジン)を採用していることだ。これにより、様々なサンプリングレート出力に対応し、Android SRC制限を完全にバイパスすることで、サードパーティアプリのハイレゾダイレクト出力を可能にしている。

    また、ESS製の「ES9038Q2M」DACチップをデュアルで採用するなど、音質面でも妥協のない設計となっている。さらに、別売の外付けCDドライブを接続することでCD再生・リッピングが可能であり、内蔵SSDによる音楽ストレージ機能も備えているなど、多機能性も魅力だ。

    このような高機能ミュージックストリーマーの登場は、デジタルオーディオの新たな可能性を示唆している。高音質のストリーミング再生と従来のCDやハードディスク内の音源再生を一台で実現する製品は、多様化する音楽再生環境に柔軟に対応できる選択肢として、多くのaudiophileの関心を集めるだろう。

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