マッチングアプリPairsが業界初の公的個人認証を導入、ポケットサインの技術で安全性が向上

    画像:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000110743.html)より

    マッチングアプリ業界に新たな風が吹き込んだ。株式会社エウレカが運営する人気マッチングアプリ「Pairs(ペアーズ)」が、ポケットサイン株式会社の提供するAPIサービス「PocketSign Verify(ポケットサイン・ベリファイ)」を採用し、業界初となるマイナンバーカードを活用した公的個人認証機能を導入した。この画期的な取り組みは、オンラインデートの安全性と信頼性を大きく向上させる可能性を秘めている。

    目次

    マイナンバーカードで本人確認、Pairsが業界をリード

    Pairsは日本最大級のマッチングアプリとして知られているが、今回の公的個人認証機能の導入により、さらなる安心・安全な環境づくりと、ユーザー体験(UX)の向上を目指している。従来の顔認証機能に加え、マイナンバーカードのICチップに搭載された電子証明書を利用することで、より確実な本人確認が可能となった。

    ポケットサイン株式会社は、公的個人認証サービスにおけるプラットフォーム事業者として、PairsにマイナンバーカードのICチップに搭載された電子証明書の有効性確認を提供する。具体的には、ポケットサイン社が開設している「PocketSign Platform(ポケットサイン・プラットフォーム)」にPairsが登録し、アプリ内にPocketSign VerifyのSDK(ソフトウェア開発キット)を組み込むことで、シームレスな本人確認が実現する。

    公的個人認証がもたらす新たな可能性

    公的個人認証の導入は、単にマッチングアプリの安全性を高めるだけでなく、オンラインサービス全般における信頼性向上の先駆けとなる可能性がある。マイナンバーカードを活用した本人確認は、今後、携帯電話契約や銀行口座開設、さらには酒類販売やイベントチケットの転売防止など、様々な場面での活用が期待されている。

    政府の推奨を先取りしたPairsの先進的な取り組み

    政府は2024年6月18日に開催された第39回犯罪対策閣僚会議において、マッチングアプリ事業者に対し、利用者のアカウント開設時に公的個人認証を活用した厳格な本人確認を実施するよう推奨することを決定した。背景には、SNSを悪用したロマンス詐欺の急増がある。警察庁の統計によると、2024年1月から6月までのSNS型ロマンス詐欺の認知件数は1498件と、前年同期の約2.3倍に達し、被害額も約153億円と急増している。

    Pairsの今回の取り組みは、このような政府の方針に先んじて実施されたものであり、業界のリーダーとしての責任感と先見性を示すものと言える。

    マッチングアプリ業界への影響と今後の展開

    Pairsが公的個人認証を導入したことで、他のマッチングアプリ事業者も同様の対応を迫られる可能性が高い。ユーザーの安全性と信頼性を重視する傾向が強まる中、公的個人認証の導入が業界標準となる日も近いかもしれない。

    ポケットサインがもたらす技術革新

    ポケットサイン株式会社は、2023年3月に民間事業者としては16社目となるプラットフォーム事業者認定を取得しており、公的個人認証サービスの提供に関して高い専門性を有している。同社のAPIサービス「PocketSign Verify」は、様々なサービスやアプリに容易に組み込むことができ、電子署名技術を用いた新しい本人確認方法により、ユーザー体験の向上、離脱率の低下、コストの削減を実現している。

    公的個人認証の普及に向けた取り組み

    ポケットサイン社は、公的個人認証サービスやマイナンバーカードを活用したオンライン本人確認の普及促進に積極的に取り組んでいる。2024年8月27日には、事業者向けの無料オンラインセミナーを開催し、最新の技術動向や活用事例について詳しく解説する予定だ。

    マッチングアプリの未来像

    Pairsの開発責任者である株式会社エウレカのプロダクトシニアマネージャー高山善光氏は、「オンライン本人確認の方法は常に強化、刷新されている」と述べ、「インターネット上で安心・安全な出会いの機会を創出するPairsは、強固な本人確認と理想的なユーザー体験の構築を目指して最新で最善な手法を提供し続ける」と意気込みを語った。

    ユーザー体験と安全性の両立

    公的個人認証の導入により、ユーザーは本人確認のプロセスをよりスムーズに、かつ安全に完了することができるようになる。これは、マッチングアプリの利用を躊躇していた潜在的なユーザーの不安を払拭し、サービスの信頼性を高めることにつながるだろう。

    デジタル時代の新たな信頼基盤

    Pairsとポケットサインの協力関係は、単にマッチングアプリの安全性を向上させるだけでなく、デジタル社会における新たな信頼基盤の構築に向けた重要な一歩と言える。マイナンバーカードを活用した公的個人認証の普及は、オンラインサービス全般の信頼性向上に寄与し、より安全で便利なデジタル社会の実現に貢献するものと期待される。今後、他の産業分野でも同様の取り組みが広がっていくことで、日本のデジタルトランスフォーメーションがさらに加速することだろう。

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