デジタルスキル教育のオンラインスクール「デイトラ」を運営する株式会社デイトラが、AIを活用したランディングページ（LP）デザイン添削ツール「LP添」のデモ版をリリースした。このツールは、Webデザインコースの受講生を対象に、AIがLPデザインを詳細に分析し、プロ目線でフィードバックを提供する革新的なサービスだ。
AIがLPデザインを細部まで分析
「LP添」は、受講生が制作したLPのデザインカンプをAIが詳細に分析し、フィードバックを提供するツールだ。カラーコードや要素サイズの調整、余白の取り方など、デザインに関する具体的なアドバイスを行う。さらに、訴求文章の適切さについても評価を行い、総合的なデザイン改善のヒントを提供する。
このツールの特徴は、人間のデザイナーによる添削と同等以上の詳細なフィードバックを、AIを活用することで低コストかつ迅速に提供できる点にある。受講生は、追加料金なしで何度でも利用可能であり、デザインスキルの向上に大きく貢献することが期待される。
AIフィードバックの具体例
「LP添」によるフィードバックは非常に具体的だ。例えば、背景色やCTAボタンのカラーコードを指定し、視覚的な印象を向上させるアドバイスを行う。また、フォントサイズやボタンサイズなどの要素サイズをピクセル単位で提案し、視認性や使いやすさの改善につなげる。
訴求文の内容についても、より効果的なメッセージや表現方法を提案する。さらに、要素間の余白やパディングを最適化し、全体的なデザインのバランスと読みやすさを向上させる方法を示唆する。
デザイナー育成の新たなアプローチ
デザイナーの成長には他者からのフィードバックが不可欠だが、プロのデザイナーによる添削は高コストであり、頻繁に受けることは難しい。「LP添」は、この課題を解決するために開発された。
デイトラの取締役であり「LP添」の開発責任者である船越良太氏は、「Webデザインの世界に飛び込んだ方々の多くが、自分のデザインが本当に良いのかわからないという悩みを抱えています」と語る。「LP添」は、そんな悩みを解決するために生まれたツールだという。
AIによる24時間365日の添削環境
「LP添」の最大の利点は、AIを活用することで24時間365日、いつでもデザインの添削を受けられる環境を実現した点だ。これにより、受講生は自分のペースでデザインスキルを向上させることができる。
また、AIとの対話を通じて、AIの特性や活用方法を学ぶことができ、将来の業務でのAI活用スキルを身につける機会にもなる。このようなAIリテラシーの向上は、今後のデザイン業界において重要な要素となるだろう。
サービス進化の展望
現在のデモ版では、主に表面的なデザインに関するフィードバックを提供しているが、今後はさらに進化を遂げる予定だ。実際に活用した受講生の声を反映し、より実用的なLP制作に踏み込んだ内容のフィードバックができるサービスへと発展させていく方針だ。
例えば、ユーザー行動分析やコンバージョン率の予測など、より高度な機能を追加することで、単なるデザイン添削ツールから、総合的なLPパフォーマンス改善ツールへと進化する可能性がある。
業界への影響
「LP添」のような AIを活用したデザイン添削ツールの登場は、Webデザイン業界全体に大きな影響を与える可能性がある。デザイナーの教育方法や、デザインの評価基準が変わる可能性もあるだろう。
一方で、AIによる添削の限界や、人間のデザイナーならではの創造性の重要性も議論される可能性がある。AIと人間のデザイナーがどのように共存し、互いの長所を生かしていくかが、今後の業界の課題となるかもしれない。
今後のスケジュール
デイトラは、「LP添」のデモ版を2024年8月6日にリリースし、本リリースは同年9月末を予定している。本サービスの最新情報は、デイトラの各種SNSで随時公開される予定だ。
デイトラは、このサービスを通じて受講生のスキル向上とWebデザイン業界の発展に貢献することを目指している。AIを活用したデザイン教育の新しい形として、「LP添」の今後の展開が注目される。
