LGの壁掛け有機ELテレビG4、360度立体音響で没入感向上。映画館級の臨場感を家庭へ

    有機ELテレビG4シリーズ
    画像:LG Electronics(www.lg.com/jp/about-lg/press-and-media/20240606-lg-oled-tv-lineup/)より

    テレビの大画面化が進む中、映像だけでなく音響技術の進化も著しい。LGエレクトロニクス・ジャパンが発表した2024年モデルの壁掛け有機ELテレビG4シリーズは、360度立体音響システムを採用し、映画館のような臨場感を家庭で実現する。この記事では、G4シリーズの革新的な音響技術と、テレビ業界全体の音響技術の進化について詳しく解説する。

    目次

    360度立体音響システムがもたらす没入感

    G4シリーズの最大の特徴は、360度立体音響システムだ。従来のテレビでは実現が難しかった全方位からの音の再現を可能にし、視聴者を音で包み込む。

    テレビ画面の上下左右に配置された複数のスピーカーユニットが、音を天井や壁に反射させることで、立体的な音場を作り出す。さらに、画面背面に搭載されたウーファーとパッシブラジエーターが、重低音を効果的に再現する。

    AIによる音響最適化

    G4シリーズには、人工知能(AI)を活用した音響最適化機能も搭載されている。この機能は、視聴環境や視聴者の位置を分析し、最適な音響設定を自動的に行う。

    ミリ波レーダーを使用して視聴者の位置を検知し、その位置に合わせて音響を調整する。これにより、どの座席からでも最適な音響体験を得ることができる。

    他社の音響技術との比較

    LG以外のメーカーも、音響技術の向上に注力している。各社の取り組みを比較することで、G4シリーズの特徴がより明確になる。

    パナソニックは、高級オーディオブランド「テクニクス」の技術を活用し、4K有機EL「ビエラ」Z95Aシリーズに160Wの高出力「360立体音響サウンドシステム+」を搭載した。画面下に前向きに配置されたラインアレイスピーカーや、天井に向けたイネーブルドスピーカーなど、複数のスピーカーユニットを組み合わせることで立体音響を実現している。

    シャープは、4K有機ELアクオスのフラッグシップモデルに「アラウンドスピーカーシステムプラス」を採用。100Wの高出力スピーカーと、画面上部に20度傾斜させて配置したハイトスピーカーにより、包み込まれるような音場を作り出している。

    TVS REGZAは、4K有機ELレグザのフラッグシップモデルに「レグザイマーシブサウンド360プロ」を搭載。18個のスピーカーを180Wのマルチアンプで駆動し、5.1.2chの音場を実現している。

    壁掛けテレビとサウンドバーの相性

    G4シリーズの壁掛け設計は、音響性能にも影響を与える。壁面との距離を最小限に抑えることで、反射音を効果的に利用し、より豊かな音場を作り出すことができる。

    LGエレクトロニクス・ジャパンは、G4シリーズに合わせて壁掛け対応のサウンドバーも発売している。テレビ本体の音響システムと連携することで、さらに高度な音響体験を実現する。

    サウンドバーとの連携による音響拡張

    G4シリーズとサウンドバーを組み合わせることで、より広範囲な周波数帯域をカバーし、より豊かな音響体験を得ることができる。サウンドバーは特に中低音域の再現性に優れており、テレビ本体のスピーカーシステムを補完する役割を果たす。

    家庭での映画館体験の実現

    G4シリーズの360度立体音響システムとAIによる音響最適化は、家庭で映画館のような没入感のある視聴体験を実現するための重要な要素だ。高画質の有機ELパネルと組み合わせることで、視覚と聴覚の両面から視聴者を作品の世界に引き込む。

    音響技術の進化は、単にテレビの性能向上だけでなく、家庭でのエンターテインメント体験を根本から変える可能性を秘めている。G4シリーズは、その可能性を具現化した製品と言えるだろう。

    音響技術の今後の展望

    テレビの音響技術は、今後さらなる進化が期待される。AIによる音響最適化の精度向上や、より小型で高性能なスピーカーユニットの開発など、技術革新の余地は大きい。

    また、ストリーミングサービスの普及に伴い、コンテンツ制作側でも立体音響に対応した作品が増えている。テレビの音響技術とコンテンツの進化が相乗効果を生み、より豊かな視聴体験を可能にするだろう。

    G4シリーズは、このような音響技術の進化を先取りした製品と言える。今後、他社も同様の技術を採用し、競争が激化することで、消費者にとってはより選択肢が広がることが期待される。

    テレビの音響技術は、単に音を出すだけでなく、視聴者を作品の世界に没入させる重要な要素となっている。G4シリーズのような革新的な製品が、家庭でのエンターテインメント体験を新たな次元に引き上げる可能性を感じさせる。

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