ASUSの日本法人であるASUS JAPANが、最新のハイエンドCPUとGPUを搭載した小型ゲーミングデスクトップPC「ROG G22CH」の予約受付を開始したことが明らかになった。本製品は7月12日より発売予定で、ゲーマーや創作者向けに高性能と省スペース性を追求したモデルとなっている。
最新のIntelプロセッサーとNVIDIA GPUを搭載
ROG G22CHは、第14世代Intel Core i7-14700FプロセッサーとNVIDIA GeForce RTX 4070 SUPER グラフィックスカードを採用している。この組み合わせにより、最新のゲームタイトルや3DCG制作、動画編集などの負荷の高いタスクにも余裕で対応できる性能を実現している。
32GBのメモリと1TB NVMe M.2 SSD（PCI Express 4.0 x4接続）を標準搭載しており、大容量のデータ処理や高速なロード時間を実現している。オペレーティングシステムにはWindows 11 Homeを採用し、さらにWPS Office 2 Standard Editionも付属しているため、購入後すぐに作業環境を整えることができる。
革新的な冷却システムで高性能と静音性を両立
ROG G22CHの特筆すべき特徴として、革新的な冷却システムが挙げられる。水冷ラジエーターとCPU専用の水冷クーラーを採用し、さらに上部にベンチレーションパネルを配置することで、効率的な排熱を実現している。
小型筐体での熱対策
10Lという小型筐体内で高性能なコンポーネントを冷却することは大きな課題だが、ASUSはこの問題に独自のアプローチで取り組んでいる。水冷システムの採用により、従来のエアクーリングでは難しかった効率的な熱排出を可能にしている。
また、上部のベンチレーションパネルは単なる排気口ではなく、内部の熱を積極的に排出する役割を果たしている。この設計により、コンパクトな筐体内でも高いパフォーマンスを維持しつつ、騒音レベルを抑えることに成功している。
コンパクトでスタイリッシュなデザイン
ROG G22CHのボディサイズは115mm（幅）×286.9mm（高さ）×323mm（奥行）と、デスクトップPCとしては非常にコンパクトな設計となっている。重量も約8kgに抑えられており、設置場所の自由度が高い。
エクストリームダークグレーのボディカラーは、ゲーミングPCらしい力強さと洗練されたデザインを両立させている。このデザインは、ゲーマーのみならず、クリエイターやプロフェッショナルユーザーにも appeal するものと考えられる。
充実した接続性能
最新の無線規格であるWi-Fi 6Eに対応し、高速かつ安定したネットワーク接続を実現している。また、Bluetooth 5.3にも対応しており、最新のワイヤレスデバイスとの接続も問題ない。
マルチディスプレイ環境にも対応
ディスプレイインターフェイスとして、DisplayPort×3、HDMI×1を装備しており、マルチディスプレイ環境の構築も容易である。この充実した接続オプションは、生産性を重視するユーザーにとって大きな利点となるだろう。
価格と市場での位置づけ
ROG G22CHの価格は469,800円と設定されている。ハイエンドな構成部品を採用していることを考慮すると、この価格設定は妥当なものと言える。しかし、一般消費者にとっては高価格帯に位置することは否めない。
ASUSはこの製品を通じて、高性能ゲーミングPCの小型化という技術的チャレンジに挑戦している。同時に、ゲーマーやクリエイターなど、高い処理能力を求めるユーザー層をターゲットとしていると考えられる。
今後の展開と業界への影響
ROG G22CHの発売は、デスクトップPCの小型化トレンドをさらに加速させる可能性がある。高性能コンポーネントの効率的な冷却技術は、他のメーカーにも影響を与え、業界全体の技術革新を促す可能性がある。
また、このような高性能小型PCの登場は、ゲーミングやクリエイティブ作業の在り方にも変化をもたらす可能性がある。省スペース性と高性能を両立させることで、これまでデスクトップPCの導入を躊躇していたユーザー層の取り込みにも成功するかもしれない。
ASUSのROG G22CHは、高性能と小型化、静音性を高い次元で両立させた意欲作と言える。今後、同社がこの製品ラインをどのように発展させていくか、また、競合他社がどのような対抗製品を投入してくるかに注目が集まるだろう。
