AMD B650チップセット搭載マザーボード「B650E AORUS PRO X USB4」が発売、次世代Ryzen 9000シリーズにも対応

    B650E AORUS PRO X USB4
    画像:AORUS(www.aorus.com/ja-jp/motherboards/B650E-AORUS-PRO-X-USB4-rev-10/Key-Features)より

    AMDの最新チップセットB650を搭載したSocket AM5マザーボード「B650E AORUS PRO X USB4」が発売された。本製品は、現行のRyzen 7000/8000シリーズに加え、未発売の次世代Ryzen 9000シリーズにも対応している点が注目を集めている。高性能と拡張性を兼ね備えたこのマザーボードは、PCエンスージアストやプロフェッショナルユーザーにとって魅力的な選択肢となるだろう。

    目次

    高度な機能と拡張性を備えたATXフォームファクター

    B650E AORUS PRO X USB4は、ATXフォームファクターを採用しており、豊富な機能と拡張性を提供している。本製品の特筆すべき特徴として、USB4対応のType-Cポートを2基搭載している点が挙げられる。USB4は、最大40Gbpsの高速データ転送を実現し、4K/5Kディスプレイの出力にも対応しているため、高解像度のマルチモニター環境を構築する際に大きな利点となる。

    さらに、最新の無線LAN規格であるWi-Fi 7に対応している点も見逃せない。Wi-Fi 7は、従来のWi-Fi 6Eと比較して大幅に向上した速度と安定性を提供し、高速なワイヤレス接続を必要とするユーザーにとって理想的だ。

    充実したメモリと拡張スロット

    メモリ関連の仕様も充実している。DDR5 DIMMスロットを4基搭載し、最大192GBのメモリ容量をサポートしている。DDR5メモリは、DDR4と比較して高い帯域幅と低消費電力を実現しており、データ処理速度の向上に貢献する。

    拡張カードスロットは、PCIe x16を3基備えている。これにより、高性能なグラフィックスカードやNVMe SSDアドオンカードなど、複数の拡張カードを同時に装着することが可能だ。

    豊富な接続オプション

    接続オプションも豊富に用意されている。HDMI 2.1ポートを1基搭載しており、4K/120Hzや8K/60Hzの高解像度出力に対応している。また、Realtek製の2.5GbE有線LANポートも搭載しており、高速なネットワーク接続を実現する。

    USBポートも充実しており、USB 3.2 Gen 2 Type-Aポートを複数備えている。これらのポートは、最大10Gbpsのデータ転送速度を提供し、外部ストレージデバイスや周辺機器との高速な接続を可能にする。

    高速ストレージに対応するM.2スロット

    ストレージ拡張性も優れており、M.2スロットを計4基搭載している。すべてのM.2スロットにはヒートシンクが標準で装備されており、高速なNVMe SSDの熱対策も万全だ。これにより、システムの安定性を維持しつつ、SSDの性能を最大限に引き出すことが可能となる。

    複数のM.2スロットを活用することで、OS用、アプリケーション用、データ保存用など、用途に応じて異なるSSDを使い分けることができる。また、RAIDを構成することで、さらなる高速化や冗長性の確保も可能だ。

    価格と市場での位置づけ

    B650E AORUS PRO X USB4の店頭価格は47,800円となっている。この価格帯は、ハイエンドマザーボードとしては比較的手頃な部類に入る。特に、USB4やWi-Fi 7といった最新技術に対応している点を考慮すると、コストパフォーマンスは悪くないと言えるだろう。

    ただし、この価格帯のマザーボードを選択する場合、システム全体のバランスを考慮することが重要だ。高性能なCPUやグラフィックスカード、十分な容量の電源ユニットなど、他のコンポーネントにも相応の投資が必要となる点に留意すべきだ。

    将来性を見据えた選択

    B650E AORUS PRO X USB4の大きな特徴は、未発売のRyzen 9000シリーズにも対応している点だ。AMDのSocket AM5プラットフォームは長期的なサポートが約束されており、将来のCPUアップグレードにも対応できる。この点は、システムの長期的な拡張性を重視するユーザーにとって大きな魅力となるだろう。

    ただし、Ryzen 9000シリーズの具体的な仕様や発売時期は現時点で不明である。そのため、近い将来にCPUのアップグレードを予定しているユーザーは、新シリーズの情報を待ってから購入を決定するのも一つの選択肢だ。

    総評と推奨ユーザー層

    B650E AORUS PRO X USB4は、高い拡張性と最新技術への対応を両立したマザーボードだと言える。USB4やWi-Fi 7といった最新の接続技術に対応し、複数のM.2スロットやPCIeスロットを備えているため、高性能なワークステーションやゲーミングPCの構築に適している。

    特に、将来的なアップグレードを見据えてシステムを組む場合や、大容量のメモリと高速なストレージを活用する必要があるユーザーにとっては、魅力的な選択肢となるだろう。ただし、このマザーボードの性能を最大限に引き出すためには、他のコンポーネントにも相応のグレードのものを選択する必要がある点に注意が必要だ。

    最終的に、B650E AORUS PRO X USB4は、高性能と将来性を重視するエンスージアストやプロフェッショナルユーザーにとって、検討に値する製品だと言えるだろう。ただし、一般的な用途であれば、より低価格のB650マザーボードでも十分な性能を発揮する可能性がある。ユーザー自身のニーズと予算に応じて、適切な選択を行うことが重要だ。

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