VAIOから画期的な製品が発表された。世界最軽量を誇るモバイルディスプレイ「VAIO Vision＋」だ。この製品は、現代のワークスタイルに革命をもたらす可能性を秘めている。軽量性、機能性、そして環境への配慮まで、さまざまな特徴を備えたVAIO Vision＋について詳しく見ていこう。
驚異の軽さと堅牢性を両立したVAIO Vision＋
VAIO Vision＋は、14型ワイドでありながら約325gという驚異的な軽さを実現した。この軽量化には新開発の熱可塑性立体成型カーボン（CFRTP）が大きく貢献している。従来のノートPCで使用されていた熱硬化性カーボン（CFRP）と比較して、CFRTPは高い剛性と耐衝撃性を備えつつ、一体成型が可能となった。
実際に手に取ると、その軽さに驚かされる。しかし、軽量化のために耐久性が犠牲になっているわけではない。VAIOのPCと同等の品質試験を通過しており、127cmからの落下試験や本体ひねり試験にも耐える堅牢性を誇る。
このような軽量かつ堅牢な特性により、VAIO Vision＋はどこへでも気軽に持ち運べる。カフェやコワーキングスペース、出張先のホテルなど、場所を選ばずに快適な作業環境を構築できるのだ。
高機能な液晶画面と柔軟な接続性
VAIO Vision＋の14型液晶画面は、縦横比16:10、解像度1920×1200の高精細ディスプレイを採用している。アンチグレア加工が施された画面は、1677万色表示が可能で、コントラスト比は1200:1、輝度は400cd/m2と高い表示品質を実現している。さらに、上下左右178度の広視野角により、さまざまな角度から快適に視聴できる。
接続性においても、VAIO Vision＋は優れた柔軟性を発揮する。USB Type-Cポートを2つ装備し、どちらもUSB Power Delivery（PDパススルー対応）とDisplay Port Alternate Modeに対応している。この特徴により、PCと接続して映像信号と電源の供給を受けることも、VAIO Vision＋側から電源をPCに供給することも可能となっている。
革新的なカバースタンドがもたらす新たな使用体験
VAIO Vision＋に付属するカバースタンドは、単なる保護カバーではない。このカバースタンドは、ディスプレイを支えるスタンドとしても機能し、従来のモバイルディスプレイにはない使用体験をもたらす。
ノートPCの画面上部にVAIO Vision＋を配置することで、省スペースでの2画面環境を実現できる。この配置は、狭いカフェのテーブルや仕切りのあるオフィスのフリーワークスペースでの作業に特に有効だ。また、上下に画面を配置することで、ビデオ会議中に視線が横を向いてしまうという問題も解決できる。
さらに、画面角度の調整も可能で、垂直はもちろん、斜め下向きにすることで画面への映り込みを防ぐこともできる。縦向きの配置にも対応しており、業務の内容に応じて最適な画面レイアウトを選択できる。
環境に配慮した設計と製造プロセス
VAIO Vision＋の開発には、環境への配慮も重要な要素として組み込まれている。新開発のCFRTPは、部品加工工程の削減によりCO2排出量の低減に貢献している。また、この素材は溶かして再生することが可能であり、製品のライフサイクル全体を通じて環境負荷を軽減する設計となっている。
さらに、従来のPCで一般的だった金属のインサートナットの埋め込みを廃止し、リサイクルしやすい構造を実現した。梱包材においても、プラスチック素材をゼロにし、植物由来の不織布を採用するなど、細部にまで環境への配慮が行き届いている。
日本のものづくりの誇りを体現
VAIO Vision＋は、VAIO株式会社設立10周年を記念する製品としても位置付けられている。長野県の安曇野本社工場で製造され、専任担当者による1台1台の徹底した出荷検査を経て出荷される。
この製造プロセスは、「日本のものづくりの未来を切り開く」というVAIOの理念を体現している。高品質な製品を生み出す日本の技術力と、きめ細やかな品質管理の姿勢が、VAIO Vision＋には凝縮されているのだ。
新たな働き方を支える革新的ツール
VAIO Vision＋は、単なるモバイルディスプレイ以上の存在だと言える。その驚異的な軽さと高い機能性は、場所を選ばない新しい働き方を可能にする。また、環境に配慮した設計は、持続可能な社会の実現にも貢献している。
この製品は、働き方改革が叫ばれる現代社会において、生産性の向上と柔軟な働き方の両立を支援する強力なツールとなるだろう。VAIOが掲げる「働き方の質を高める」「持続可能なものづくり」「日本のものづくりの未来を切り開く」という3つのテーマが、VAIO Vision＋には見事に具現化されている。
VAIO Vision＋の登場により、モバイルワークの可能性が大きく広がったと言えるだろう。この革新的な製品が、今後のワークスタイルにどのような変革をもたらすのか、注目せずにはいられない。
