Apple、iPadOS 18で計算機能やスマートスクリプトなど5つの主要機能を発表

    iPad

    米国時間6月10日に開催された「WWDC24」で、Appleは今秋リリース予定のiPadOS 18について、iPadの利便性と可能性を大きく広げる新機能を多数発表した。中でも特に注目すべきは、以下の5つの機能だろう。

    目次

    1. 待望の「計算機」アプリが追加、手書き計算にも対応し柔軟な活用が可能に

    iPadOS 18での目玉機能の1つが、これまでiPadに搭載されていなかった「計算機」アプリの追加だ。単なる電卓アプリにとどまらず、Apple Pencilを活用した手書き計算機能も搭載される。手書きの数式から変数の設定やグラフの作成なども可能で、柔軟な活用が期待できる。さらに、「メモ」アプリでも同等の計算機能が使えるようになるため、メモを取りながらその場で計算を行うこともできる。iPadがより実用的なツールへと進化を遂げそうだ。

    2. 「スマートスクリプト」で手書き文字を自動で整え、書き味も向上

    もう1つ注目したいのが、「スマートスクリプト」と呼ばれる新機能だ。これは、オンデバイスの機械学習処理を活用し、走り書きした手書き文字をリアルタイムで綺麗に整えてくれるというもの。メモを取る際の書き心地が向上しそうだ。また、手書きメモを長押しすると、書き込んだテキストが避けるように移動し、新たにテキストを書き加えるスペースが用意されるのもユニークだ。ペースト操作で貼り付けたテキストデータが手書き風のスタイルに変換されるのも面白い。手書きメモがより使いやすくなりそうだ。

    3. 「フリーボード」アプリに「シーン」機能が追加、プレゼンにも便利に

    情報をまとめるのに便利な「フリーボード」アプリには、新たに「シーン」機能が追加される。これは、表示したい領域を登録しておけば、ワンタップで表示を切り替えられるというもの。プレゼンテーションや学習の際に、シーンを切り替えながらスムーズに説明を進められるようになるだろう。フリーボードの活用の幅が広がりそうだ。

    4. アプリのUIにカスタマイズ可能な「フローティングタブバー」を新採用

    iPadOS 18では、アプリのUIにも変更が加えられる。「フローティングタブバー」と呼ばれる新機能が導入され、画面上部にタブを切り替えるUIが配置されるほか、サイドバーのような表示にも切り替えられる。サイドバーに表示する項目をカスタマイズできるのも嬉しいポイントだ。サードパーティ製アプリにも適用できるため、今後はより使いやすいUIのアプリが増えていくことが期待される。

    5. SharePlayで遠隔地のiPadを操作可能に、コミュニケーションツールとしても進化

    ビデオ通話中に同じコンテンツを楽しめるSharePlay機能にも、新たな機能が追加される。遠隔地にいる相手に操作を指示したり、リモートコントロールしたりできるようになるのだ。指示する側のユーザーは画面のタッチ操作で指示を描画でき、許可されればリモートから相手の端末を直接操作することも可能になる。iPadがコミュニケーションツールとしてもさらに進化を遂げそうだ。

    以上のような新機能によって、iPadOS 18ではiPadの利便性と可能性が大きく広がりそうだ。ホーム画面やコントロールセンターのカスタマイズ性の向上、写真アプリのUI変更、ゲームプレイに最適化する「Game Mode」の追加など、iOS 18と共通の新機能も多数含まれている。iPadがより強力なツールへと進化を遂げる今秋のアップデートに期待が高まる。

    iPadOS 18の登場により、iPadはこれまで以上にPC代替としての存在感を高めていくことになるだろう。特にApple Pencilとの組み合わせで、手書きメモや手書き計算など、アナログな作業をデジタルの利点と融合できる点は大きな強みだ。ビジネスシーンでの活用も広がっていきそうだ。

    一方で、iPadOSの進化はiPadだけでなく、iPhoneやMacにも影響を与えるはずだ。連係機能の強化により、シームレスにデバイス間を行き来できるようになれば、Appleエコシステム全体の利便性が向上するだろう。

    iPadユーザーのみならず、Appleユーザー全体にとって見逃せないアップデートとなりそうなiPadOS 18。秋の正式リリースが待ち遠しい。

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