株式会社BULL、経済産業省・JETRO主導の起業家海外派遣プログラム J-StarX 「Europe Long-term Program(France)」 に採択

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    栃木発のスタートアップBULL、欧州宇宙市場進出へ新たな一歩


    栃木県宇都宮市を拠点とする株式会社BULLは、経済産業省とJETROが主導する起業家海外派遣プログラム「J-StarX」の欧州長期プログラムに採択された。このプログラムを通じて、スペースデブリ対策技術の国際展開を加速させる方針である。

    深刻化する宇宙ゴミ問題への革新的な解決策


    近年、人工衛星の打ち上げ増加に伴い、宇宙空間における廃棄物(スペースデブリ)の増加が深刻な問題となっている。BULLは独自のスペースデブリ拡散防止装置「HORN」を開発し、JAXAとの共同プロジェクトやフランスのアリアンスペース社との協業を進めている。欧州市場は宇宙産業の成長が著しく、スペースデブリ問題への意識も高いことから、重要な展開先として位置づけられている。

    世界最大級のスタートアップ拠点での挑戦


    J-StarXプログラムの拠点となるStation Fは、パリに位置する世界最大級のスタートアップキャンパスである。1,000社を超えるスタートアップが集結し、専門家によるメンタリングやネットワーキングの機会が提供される。BULLは2024年10月から2025年1月まで、フランスのトップビジネススクールHEC Parisの支援も受けながら、欧州市場での事業展開を加速させる計画を進めている。

    日本の宇宙ビジネスのグローバル展開に向けた期待


    JETRO栃木貿易情報センター所長の島川博行氏は「Station Fでのメンタリングや現地エコシステムとのネットワーキングを通じて、同社のグローバルビジネスの急成長を期待している」とコメントしている。BULLの宇藤恭士代表取締役も「欧州の宇宙産業の中心地であるフランスから事業をグローバルに展開できる機会を得た」と意気込みを語っている。

    持続可能な宇宙開発への貢献


    BULLは「地球内外の惑星間の行き来を当たり前に」というビジョンのもと、宇宙デブリ対策と軌道利活用の技術開発を推進している。産学官連携を通じて、宇宙開発におけるSDGsへの貢献を目指しており、今回のJ-StarX採択を機に、国際的な宇宙産業の発展に寄与することが期待される。
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