PasarPolisとGojekの戦略的パートナーシップ継続
東南アジアを代表するフルスタック・インシュアテック企業PasarPolisは、インドネシア最大のオンデマンドサービスGojekとの戦略的パートナーシップ継続を発表した。両社の協力は、インドネシアの保険市場に革新をもたらし、デジタル技術を活用した新たな保険体験を提供することを目指している。
PasarPolisの戦略的パートナーであるPT PasarPolis Insurance Brokerは、厳しい競争入札プロセスを経てこのパートナーシップを獲得した。同社のインシュアテック分野における卓越した能力と革新的なアプローチが評価された結果である。このパートナーシップでは、旅行保険「SafeTrip」や荷物配送保険「GoSend」、大型荷物配送保険「GoBox」「GoBox Personal Accident」、B2B2C配送保険「GoKilat」など、多様な保険商品がPasarPolisのフルスタックエコシステムに統合される。さらに、デジタル保険プロバイダー「Tap Insure」がこれらの保険商品の引受人として協力することで、包括的な保険ソリューションを提供する体制が整えられた。
インドネシアの保険普及率向上への貢献
PasarPolisとGojekのパートナーシップは、インドネシアの保険普及率向上に大きな貢献をすると期待されている。2023年時点でインドネシアの保険加入率は2.59%と、世界平均の6.8%や日本の7.1%と比較して非常に低い水準にある。両社の連携により、保険をより身近で利用しやすいものにすることで、この格差を埋めることを目指している。
また、インドネシア金融サービス庁（OJK）が2025年に第三者自動車保険の義務化を含む新規制を導入する予定であり、保険普及の追い風となることが見込まれている。PasarPolisは、アジアを代表するインシュアテック革新企業として、この変革を主導する立場にある。
PasarPolisの先進技術が実現する効率的な保険サービス
PasarPolisの高度な技術プラットフォームは、保険証券の発行から請求処理までを自動化し、効率性と拡張性を確保している。このプラットフォームは1秒間に約100件の保険証券を発行可能であり、ユーザーにとってシンプルかつ迅速な保険加入を実現している。また、スムーズな請求プロセスにより顧客満足度を高め、手間のない体験を提供している。
PasarPolisのプレジデント、ピーター・ヴァン・ザイル氏は、「GoToのサービスと当社の先進技術プラットフォームを統合することで、数百万のユーザーにシームレスでスケーラブルな保険体験を提供し、保険をさらに身近にすることを目指します」と述べ、パートナーシップへの期待を示した。
Gojekの安全性向上への取り組み
Gojekの輸送・物流部門責任者スティーブン・ハリム氏は、保険が消費者やドライバーパートナーに安全でシームレスな体験を提供する上で重要な役割を果たすと強調した。同社は「#AmanBersamaGojek（#ゴジェックと共に安全に）」イニシアチブを通じて、保険による保護提供、教育、技術の3本柱で安全性向上に取り組んでいる。
運転安全、応急処置、反セクハラなどの重要なトピックについて、ドライバーパートナーに対して対面セッションやアプリ内のオンライントレーニングを実施している。さらに、緊急支援ボタンやシェア・マイ・トリップ機能などの技術的機能を強化し、安全性を確保している。
PasarPolisの成長戦略と今後の展望
PasarPolisは2018年からGojekと提携し、広範なユーザーベースに保険ソリューションを提供してきた。このパートナーシップは、保険商品を手頃で利用しやすいものにする重要な役割を果たしている。
さらに、同社は韓国のShinhan EZなどのグローバルプレイヤーとも戦略的提携を結び、インドネシア市場へのアクセス機会を拡大している。2020年9月には、Leapfrog InvestmentsやXiaomi、IFCなどの投資家から5,400万ドルのシリーズB資金を調達し、東南アジア全域での保険普及を目指したミッションを支援している。
PasarPolisは、革新的なテクノロジーと戦略的パートナーシップを通じて保険の民主化を推進し、誰もが利用しやすいマイクロ保険商品を提供することで、地域の保険ギャップを埋め、顧客体験の向上を目指している。今後も、デジタル技術を活用した新たな保険サービスの開発や、戦略的パートナーシップの拡大を通じて、インドネシアをはじめとする東南アジア地域の保険市場の発展に貢献していくことが期待される。
