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男性の健康課題による経済損失が深刻化、Flora株式会社が画期的な対策を発表
Flora株式会社は、2万人以上の男性データを分析し、法人向けヘルスケアサービス「Wellflow – 男性版」を開発した。国際男性デーに合わせて正式提供を開始したこのサービスは、60社以上の企業に導入されている既存の「Wellflow」に男性特有の健康課題への対応機能を追加したものである。
経済産業省の推計によると、男性の健康課題による経済的損失は年間約1.26兆円にのぼる。Flora株式会社の調査では、特に男性更年期による影響が大きく、1人あたりの年間労働生産性損失額は平均281万円に達することが明らかになった。これは女性の健康課題による損失額217万円を上回る深刻な数字である。
男性の健康リテラシーの低さが浮き彫りに
調査結果から、男性の健康リテラシーが女性と比較して著しく低いことが判明した。更年期に関するリテラシーについて、4点満点で評価した場合、女性の平均点が情報収集2.98点、適切な行動2.70点、医療相談2.66点であったのに対し、男性は情報収集2.10点、適切な行動1.70点、医療相談1.15点と全ての項目で大きく下回った。
さらに、管理職としての健康課題への対応能力においても、男性は自己評価と他者評価の間に大きな乖離があることが明らかになった。男性管理職は自身の対応能力を高く評価する傾向があるが、部下からの評価は低く、特に同性の上司への相談のしやすさや対応への評価が女性同士の場合よりも低い結果となった。
Wellflowが提供する革新的な解決策
Flora株式会社が開発した「Wellflow – 男性版」は、これらの課題に対して包括的なアプローチを提供する。具体的には以下の機能が搭載されている:
1. 症状の自覚促進:毎日の状態を可視化する機能やセルフチェック機能により、潜在的な健康問題の早期発見をサポート。
2. AIチャットによる相談:専門家監修の高性能AIが、他人には相談しづらい健康問題についてパーソナライズされたアドバイスを提供。
3. 包括的な健康サポート:無料のオンラインクリニック相談、近隣病院検索、セルフケアグッズの購入、専門的な健康情報の提供など、多角的なサポートを実現。
4. 組織向けサーベイ・研修:企業ごとの男性従業員・組織の健康課題を可視化し、他社との比較や泌尿器科医による研修コンテンツを提供。
Flora株式会社は、このサービスを通じて男性の健康リテラシー向上と、健康経営の推進を目指している。性別や属性に関わらず、全ての従業員が互いの健康課題を理解し、支え合える職場環境の実現が、組織の活性化と企業価値の向上につながると考えている。
男性の健康課題に焦点を当てたこの革新的なアプローチは、働き方改革や健康経営が注目される現代社会において、新たな可能性を切り開くものとして期待されている。