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ユナイテッド、個別指導塾ベストコを子会社化へ – テクノロジー活用で教育事業を拡大
ユナイテッド株式会社は2024年11月13日、株式会社ベストコの子会社化を目的として、その持株会社である株式会社グローバルアシストホールディングスの株式51%を取得することを発表した。取得価額は約9億9千万円で、2024年12月中旬に株式譲渡を実行する予定だ。
ユナイテッドは「意志の力を最大化し、社会の善進を加速する」というパーパスのもと、投資・教育・人材マッチングを成長のコア事業と位置付けている。教育事業では、テクノロジーと人材を組み合わせた学習効果最大化のノウハウを強みに、オンラインプログラミングスクール「テックアカデミー」などを展開してきた。
ベストコの強みと成長戦略
ベストコは「B with you 君のベストを一緒につくる」を理念に、東北エリアを中心に111教室の個別指導塾「ベスト個別」を運営している。同社の特徴は以下の点にある:
1. デジタル教材・学習アプリを活用した効率的な運営
2. 郊外中心の展開によるローコスト運営
3. 競合他社より低価格なサービス提供
4. 生徒の主体的な学習機会の提供
5. デジタルネイティブ世代向けの短尺動画学習
これらの強みにより、ベストコは創業以来13期連続で増収を達成している。
ユナイテッドは今回の買収により、個別指導塾市場への新規参入を果たす。今後はテクノロジー活用をさらに強化し、教室数の拡大を加速させることでベストコの成長を図る方針だ。
M&Aによる事業領域拡大戦略
ユナイテッドはこれまで培ったテクノロジーと人材を組み合わせた学習効果最大化のノウハウを、プログラミング以外の教育分野にも展開することを成長戦略の一つとしている。今回のベストコ買収はその具体的な一歩と言える。
同社は今後も、既存の強みを活かせる成長領域へのM&Aを検討していく姿勢を示している。教育テクノロジー市場の拡大が見込まれる中、ユナイテッドの積極的な事業拡大戦略に注目が集まりそうだ。
なお、本件の当期連結業績への影響については現在精査中であり、開示すべき事項が生じた場合には改めて発表するとしている。教育産業におけるテクノロジー活用の進展と、それに伴う業界再編の動きを象徴する案件として、今後の展開が注目される。