パナソニック新開発の自動車サイバーセキュリティ分析ツールで作業効率が90%向上

    画像:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000005957.000003442.html)より
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    自動車業界に革新をもたらす新ソリューションの全容

    パナソニック オートモーティブシステムズは、自動車開発における画期的なサイバーセキュリティ分析ツール「VERZEUSE for TARA」を発表した。このツールは、自動車開発の初期段階から包括的なセキュリティリスク評価を自動化し、ISO/SAE 21434規格に完全準拠している。自動車業界において深刻化するサイバーセキュリティの課題に対し、画期的な解決策を提供するものだ。

    画期的な効率化を実現する自動分析システム

    従来のセキュリティリスク分析では、専門家による手作業での評価が必要とされ、多大な時間と人的リソースが必要とされていた。新ソリューションでは、選択式の質問票への回答だけで、パナソニックが保有する広範な脅威情報データベースと連携し、自動的に最適な対策要件を導出する。ナビゲーションシステムのような大規模製品での実績では、従来30人月かかっていた作業を3人月まで短縮することに成功している。

    独自の脅威インテリジェンスによる高精度な分析

    パナソニックが長年蓄積してきた脆弱性データベースと、最新のセキュリティ脅威に関する情報を組み合わせることで、高精度な分析を実現している。既に80種類以上の車載製品への適用実績があり、複数の自動車メーカーからリスクアセスメントのコンサルティング依頼を受けている状況だ。

    製品導入による具体的なメリット

    自動車メーカーにとって最大の利点は、セキュリティの専門知識がない開発者でも、包括的な脅威分析が可能になることだ。システムが自動的に車載機器の特性を考慮し、必要な対策要件を提示するため、開発初期段階からの効果的なセキュリティ対策が可能となる。さらに、継続的なデータベースの更新により、新たな脅威にも迅速に対応できる体制を整えている。

    今後の展開と業界への影響

    EdgeTech+ 2024での展示を通じて、自動車業界全体へのソリューション提供を本格化する方針だ。自動運転技術の進化に伴い、車両のサイバーセキュリティ対策の重要性は更に高まると予想される中、このソリューションは業界標準となる可能性を秘めている。

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