グッドスマイルカンパニーが新作ノベルゲーム『KANADE』を発表
株式会社グッドスマイルカンパニーは2024年9月20日、フロントウイングラボが制作するPC向け新作ノベルゲーム『KANADE』を2025年春に配信すると発表した。グッドスマイルカンパニーは、フィギュアや玩具の企画・製造で知られる企業だが、近年はアニメコンテンツ事業にも進出しており、今回のノベルゲーム配信もその一環と言える。
『KANADE』は、「歌」が重要なテーマを担う新作ノベルゲームだ。シナリオには『euphoria』で知られる浅生詠が参加し、キャラクターデザインには『ATRI -My Dear Moments-』のゆさのと『物語シリーズ』の渡辺明夫が起用されている。さらに、主題歌・楽曲の制作には『素晴らしき日々 〜不連続存在〜』の松本文紀が担当するなど、豪華なスタッフ陣が集結している。
『KANADE』のストーリーと世界観
『KANADE』のストーリーは、「私、最高のラブソングを歌って、世界を救わないといけないんです」というキャッチコピーで表現されている。この一文から、主人公が歌を通じて世界を救うという壮大な物語が展開されることが予想される。音楽がゲームの中核を成すことは間違いなく、プレイヤーは主人公と共に音楽の力を信じ、冒険を繰り広げることになるだろう。
メインヒロインの「カナデ」のキャラクタービジュアルも公開された。名前が「奏で」を連想させることから、音楽と深い関わりを持つキャラクターであることが推測される。ゆさのと渡辺明夫による繊細かつ魅力的なデザインは、プレイヤーの心を捉えて離さないだろう。
『KANADE』の制作陣と期待される完成度
『KANADE』の制作陣は、ビジュアルノベルの分野で高い評価を受けているクリエイターばかりだ。シナリオを担当する浅生詠は、過激な内容で話題となった『euphoria』で知られるが、その独特な世界観構築力と緻密なストーリーテリングには定評がある。
キャラクターデザインを担当するゆさのと渡辺明夫も、それぞれ『ATRI -My Dear Moments-』や『物語シリーズ』で個性的かつ魅力的なキャラクターを生み出してきた実力者だ。両者のタッグによるデザインは、プレイヤーの期待を大いに高めるものとなるだろう。
音楽面では、松本文紀が参加することで、ゲームの世界観をより深く表現する楽曲が期待できる。『素晴らしき日々 〜不連続存在〜』での実績を考えると、『KANADE』の音楽も物語と密接に結びつき、プレイヤーの感情を揺さぶる力強いものになると予想される。
フロントウイングラボとの資本業務提携と今後の展開
グッドスマイルカンパニーは、『KANADE』の制作を手掛けるフロントウイングラボとの資本業務提携も発表した。両社の提携により、ノベルゲーム市場におけるプレゼンスが高まることが期待される。
提携の第一弾として、2026年には紺野アスタが企画・シナリオを担当する新作『COCORO』の配信も予定されている。紺野アスタは、独特な世界観と深いストーリー性で知られる脚本家だ。『COCORO』も、『KANADE』同様にゆさのと渡辺明夫がキャラクターデザインを、松本文紀が音楽を担当する予定だ。
ノベルゲーム市場におけるグッドスマイルカンパニーの戦略
グッドスマイルカンパニーのノベルゲーム市場への本格参入は、同社の事業多角化戦略の一環と考えられる。フィギュアや玩具で培ったキャラクター商品化のノウハウを活かし、ゲームコンテンツと連動した展開が可能になるだろう。
また、フロントウイングラボとの提携により、ノベルゲーム制作のノウハウを獲得しつつ、自社のマーケティング力や資金力を活用して、より大規模な展開を図ることができる。両社の強みを生かしたシナジー効果により、ノベルゲーム市場に新たな風を吹き込む可能性がある。
『KANADE』への期待と今後の展望
『KANADE』は、豪華スタッフ陣の参加と音楽をテーマにした独特の世界観により、既に多くのファンから注目を集めている。2025年春の配信に向けて、今後ストーリーや登場人物などの詳細な情報が順次公開されていくことだろう。
グッドスマイルカンパニーとフロントウイングラボの提携は、ノベルゲーム市場に新たな可能性をもたらす。両社の強みを活かした展開により、従来のノベルゲームファン以外の層にも訴求できる作品が生まれる可能性がある。
『KANADE』と『COCORO』の成功如何によっては、グッドスマイルカンパニーがノベルゲーム市場での主要プレイヤーとなる可能性も十分にあるだろう。今後の展開に注目が集まる。