東洋テックがアジラのAI警備システム導入へ、警備業界に革新をもたらす提携が実現

    画像:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000273.000043312.html)より
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    業務提携の概要と背景

    東洋テック株式会社と株式会社アジラが業務提携を締結した。この提携により、アジラが開発した世界トップクラスの精度と演算速度を誇る行動認識AI「AI Security asilla」(アシラ)を東洋テックの警備業務に導入することが決定した。

    東洋テックは1966年の創業以来、関西を地盤として成長を続けてきた警備会社だ。セキュリティ業務を通じて社会の安心と安全に貢献することを企業理念に掲げ、時代のニーズに合わせた先端技術の採用や組織づくりを行ってきた。一方、アジラは行動認識AIの研究開発に特化した企業で、その技術を警備分野に応用した「AI Security asilla」を開発している。

    両社の提携は、警備業界が直面する課題解決に向けた画期的な一歩となる可能性を秘めている。警備品質の向上やヒューマンリソースの効率的な配置といった課題に対し、AIを活用した革新的なアプローチを試みるのだ。

    AI警備システム「asilla」の特徴と機能

    「AI Security asilla」は、既存の防犯カメラをAI化し、異常行動や不審行動を自動検出するシステムだ。世界トップクラスの行動認識技術を基に開発されており、以下のような特徴を持つ。

    特許取得の「違和感検知」機能

    各カメラにおける行動をAIが自律学習し、通常から逸脱した動きを「違和感」として検知する。予期しない危険行動を即時通知することで、事件事故の未然防止につながる。

    24時間365日のAIモニタリング

    数百台規模のカメラ映像もAIが常時モニタリングする。異常が起きた際には自動で検知し、即時通知する。人の目では捉えきれない些細な動きも見逃さない。

    既存設備の活用とコスト効率

    既設のカメラがそのまま利用可能なため、初期コストの負担が抑えられる。エンタープライズプランでは、サーバー1台で最大50台分のカメラ映像を解析できるため、大規模施設での運用コストも抑えられる。

    セキュアな環境での運用

    ローカルで完結するネットワーク構成により、外部への映像流出リスクを最小限に抑えている。

    警備業界の課題解決に向けた期待

    東洋テック株式会社の代表取締役社長池田博之氏は、この業務提携に大きな期待を寄せている。警備品質の向上、ヒューマンリソースの効率的な配置といった課題解決に向けた革新的なDXの一手になると考えているのだ。

    一方、アジラの代表取締役CEO兼COOの尾上剛氏は、東洋テックとの提携を通じて、「AI Security asilla」が今後の警備業務に必要不可欠なツールになると確信している。両社の協力により、テクノロジーの力で安心で快適な世界の創造を目指すという。

    導入によるメリットと今後の展望

    「AI Security asilla」の導入により、警備業務の効率化と品質向上が期待できる。具体的には以下のようなメリットが挙げられる。

    1. 人的リソースを大きく消費する監視業務の自動化
    2. 事件や事故の予兆を事前に察知し、早期介入や未然防止が可能に
    3. 警備効率の向上による労働環境の改善
    4. 人手不足問題の解消

    さらに、今後は火事・炎検知や不審物検索機能など、新たな機能の追加も予定されている。警備業務の効率化だけでなく、安全性の向上にも大きく貢献することが期待される。

    警備業界の未来を変える可能性

    東洋テックとアジラの業務提携は、単なる一企業間の協力にとどまらず、警備業界全体に影響を与える可能性を秘めている。AIを活用した警備システムの導入により、人手不足や労働環境の改善といった業界全体の課題解決に向けた道筋が見えてくるかもしれない。

    また、この取り組みは、テクノロジーの進化と人間の専門性を融合させた新しい警備のあり方を示唆している。AIが24時間365日監視を行い、人間の警備員はAIが検知した異常に対応するという役割分担が進めば、より効率的で高品質な警備サービスの提供が可能になるだろう。

    今回の提携を皮切りに、警備業界全体でAI活用の動きが加速する可能性も高い。競合他社も同様のシステム導入を検討せざるを得なくなり、結果として業界全体のデジタル化が進むことも考えられる。

    警備業界の未来は、AIと人間の協働によって築かれていくのかもしれない。東洋テックとアジラの挑戦が、その先駆けとなることは間違いないだろう。

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