ハイレゾ、画像生成AI「PICSOROBAN」リリース、ブラウザから高品質画像を瞬時に作成

    画像:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000058027.html)より
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    1.5秒で高品質画像を生成する「PICSOROBAN」の衝撃

    株式会社ハイレゾが新たにリリースした画像生成AIサービス「PICSOROBAN(ピクソロ)」が、生成AI市場に新風を吹き込んでいる。このサービスの最大の特徴は、わずか1.5秒で高品質な画像を生成できる圧倒的なスピードだ。従来の画像生成AIサービスでは、数分から数十分かかっていた処理時間を大幅に短縮し、ユーザーの創造性をリアルタイムで形にすることを可能にした。

    「PICSOROBAN」はWebブラウザから直接アクセス可能で、インストールやプログラミングの知識が一切不要だ。直感的な操作性と高速な処理能力を兼ね備えたこのサービスは、初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーのニーズに応えることができる。

    日本の生成AI利用率向上への切り札となるか

    総務省の「令和6年版情報通信白書」によると、日本の生成AI利用率はわずか9.1%にとどまっており、アメリカの46.3%や中国の56.3%と比較して大きく後れを取っている。この低利用率の主な原因として、「使い方がわからない」と回答するユーザーが4割を超えていることが挙げられる。

    「PICSOROBAN」は、この課題に対する解決策として期待されている。簡単な5ステップで高品質な画像を生成できる直観的なインターフェースは、技術的な障壁を大幅に低減し、生成AIの普及を加速させる可能性を秘めている。

    「PICSOROBAN」の5ステップ画像生成プロセス

    1. アプリを起動する
    2. モデル(Checkpoint)を選択する
    3. 描きたい絵のイメージを英単語で入力する
    4. 生成ボタンをクリックする
    5. 完成した画像を確認する

    このシンプルなプロセスにより、ユーザーは複雑な設定や専門知識なしに、自分のイメージを瞬時に視覚化することができる。

    拡大する生成AI市場におけるPICSOROBANの位置づけ

    一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)の報告によると、世界の生成AI市場は2030年までに2110億米ドルに達すると予測されている。日本市場も2023年の15倍にあたる1兆7774億円へと成長する見通しだ。

    「PICSOROBAN」は、この急成長する市場において、使いやすさと高性能を両立させたサービスとして注目を集めている。Stability AI社の「Stable Diffusion」を基盤としていることから、高品質な画像生成能力を持ちながら、ユーザーフレンドリーなインターフェースで提供されている点が評価されている。

    柔軟な料金プランで幅広いニーズに対応

    「PICSOROBAN」の料金体系は、ユーザーの利用パターンに合わせた柔軟性を特徴としている。1分単位のポイント制を採用しており、必要な分だけ使用できるため、無駄なく効率的にサービスを活用できる。

    最小プランの10,000ポイント(約9.8時間分)は1,100円(税込)から利用可能で、日常的な使用から本格的な制作まで、幅広いニーズに対応している。また、リリースを記念して初回登録者全員に2,000ポイント(約2時間分)を無料でプレゼントするキャンペーンも実施中だ。

    高い拡張性でプロフェッショナルのニーズにも対応

    「PICSOROBAN」は、Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)を基盤としているため、高い拡張性を実現している。公開されている拡張用のモデルやLoRA、VAEを自由自在にドラッグ&ドロップでアップロードして利用できるため、プロフェッショナルユーザーの高度なニーズにも対応可能だ。

    地方創生と生成AIの発展を推進するハイレゾの取り組み

    株式会社ハイレゾは、2019年より石川県志賀町にて国内最大級のGPUデータセンターを運営し、GPUクラウドサービス「GPUSOROBAN」を提供してきた。2024年12月には、佐賀県玄海町の廃校を利活用したGPUデータセンターを新たに開設する予定だ。

    さらに、香川県に中四国地方初となる「AI開発用GPU専用データセンター」の開設も計画しており、経済産業省の「クラウドプログラム」供給確保計画に認定されている。地方拠点を通じて、地方創生と生成AIの発展を同時に推進する姿勢は、日本の技術革新と地域活性化の両立を目指す新たなモデルケースとして注目されている。

    今後の展望と課題

    「PICSOROBAN」の登場により、日本の生成AI利用率の向上が期待される一方で、AIによる著作権侵害や倫理的な問題など、課題も存在する。ハイレゾ社は、これらの課題に対して積極的に取り組む姿勢を示しており、ユーザーガイドラインの整備や、AIの適切な使用方法に関する啓発活動にも力を入れていくと述べている。

    生成AIの技術革新と社会実装が急速に進む中、「PICSOROBAN」のような使いやすく高性能なサービスが、日本のAI活用を加速させる起爆剤となる可能性は高い。今後、このサービスがどのように進化し、日本のデジタルトランスフォーメーションにどのような影響を与えていくのか、引き続き注目していく必要がある。

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