AVITA社が13.7億円の大型資金調達、アバター技術で人手不足解消へ新展開

    画像:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000085375.html)より
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    アバター企業AVITAが大規模資金調達を実施

    AVITA株式会社は、シリーズAラウンドにおいて13.7億円の資金調達を成功させた。この資金調達により、AVITAの累計調達額は18.9億円に達した。今回の資金調達には、株式会社パソナグループ、株式会社三井住友銀行、塩野義製薬株式会社、株式会社国際電気通信基礎技術研究所、サントリーホールディングス株式会社、株式会社アドバンスクリエイトの6社が参加している。

    AVITAは「アバターで人類を進化させる」というビジョンを掲げ、アバター接客サービス「AVACOM」やアバターAIロープレ支援サービス「アバトレ」などを提供してきた。近年深刻化している労働力人口の減少に伴う人手不足の解消と人財活用に貢献するサービスを展開している。

    前回の資金調達以降、AVITAは組織規模と売上を約10倍に拡大し、前期には通期黒字化を達成した。また、73件の特許の実施権を獲得し、新規で25件の特許を出願するなど、技術資産の蓄積も順調に進んでいる。

    新研究拠点「AVITA LAB」の設立と事業拡大計画

    今回の資金調達を受けて、AVITAは次のステージへの飛躍を目指している。具体的には、プロダクト開発、R&D、国内外を含めた事業拡大のための人財採用に注力する予定だ。また、資金提供を行った事業会社各社と資本業務提携を結ぶことで、より多角的な事業展開を目指している。

    2024年10月には、東京都目黒区のアルコタワーに新オフィスを移転し、同時にアバターや生成AI関連のR&Dを行う研究拠点「AVITA LAB」を設立する予定だ。AVITA LABでは、内閣府が推進するムーンショット型研究開発制度の研究チームや海外研究員との連携を通じて、最先端の研究開発を進めていく方針だ。

    「AVITA R&D NIGHT 2024」の開催

    新オフィス移転を記念して、2024年10月4日(金)に「AVITA R&D NIGHT 2024」と題したオフライン限定セミナーを開催する。このセミナーでは、AVITA代表取締役CEO/CTOの石黒浩氏、アラヤ社代表取締役CEOの金井良太氏、Fairy Devices社代表取締役CEO/CTOの藤野真人氏が登壇し、「企業における研究開発組織の存在意義や可能性について」をテーマにパネルディスカッションを行う予定だ。

    企業の研究開発組織に関心のある研究者やエンジニアにとって、貴重な情報交換の場となることが期待される。セミナー後には交流会も予定されており、参加者同士のネットワーキングの機会も提供される。

    AVITAの今後の展望と業界への影響

    AVITAの大規模な資金調達と新研究拠点の設立は、アバター技術と生成AI分野における日本の競争力強化に大きく貢献すると考えられる。労働力人口の減少が深刻な社会問題となっている日本において、AVITAのサービスは人手不足解消の切り札となる可能性を秘めている。

    アバター技術の進化により、物理的な制約を超えた労働力の活用が可能になると予想される。例えば、遠隔地からのアバター接客や、AIを活用した業務支援など、従来の労働形態を大きく変革する可能性がある。

    また、AVITAの取り組みは、単に労働力不足の解消だけでなく、新たな雇用創出にもつながる可能性がある。アバター操作やAIシステムの管理など、これまでにない職種が生まれる可能性も高い。

    今回の資金調達を機に、AVITAがさらなる技術革新と事業拡大を実現し、日本の労働市場に新たな風を吹き込むことが期待される。同時に、他の企業や研究機関との連携を通じて、アバター技術と生成AI分野におけるエコシステムの形成も進むだろう。

    AVITAの今後の動向は、日本のテクノロジー産業全体に大きな影響を与える可能性があり、業界関係者からの注目が集まっている。

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