椿本チエインとKDDIがAIで倉庫効率1.4倍に

    画像:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000073716.html)より
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    革新的な物流倉庫向けデータ分析サービス「Nexa Warehouse-Optimizer」が登場

    椿本チエインとKDDIの合弁会社である株式会社Nexa Ware(ネクサウェア)が、2024年8月22日より画期的な物流倉庫向けデータ分析サービス「Nexa Warehouse-Optimizer」の提供を開始した。本サービスは、物流2024年問題や労働人口不足などの深刻な課題に対して、革新的なソリューションを提供する。

    Nexa Warehouse-Optimizerは、倉庫内データの分析・活用による作業工程全体の最適化を実現する。さらに、人員・作業量・時間を考慮した作業員シフトの自動作成機能を備え、Webダッシュボードでリアルタイムに可視化・提案を行う。デジタル技術を駆使することで、倉庫内業務の効率化を大幅に向上させる。

    実証実験で驚異の効率化を達成

    2023年度に実施されたKDDI物流センターでの実証実験では、Nexa Warehouse-Optimizerの導入により、作業効率が1.4倍に向上したことが明らかになった。この結果は、物流業界に大きな衝撃を与えており、多くの企業が注目している。

    物流DXの最新動向を体感できる見学会

    8月22日には、本サービスを先行導入しているKDDI東日本物流センター(神奈川県相模原市)にて、「物流DXに関する説明・物流センター見学会」が開催された。この見学会では、Nexa Warehouse-Optimizerの実際の運用状況や効果が紹介され、参加者から高い関心が寄せられた。

    物流2024年問題への挑戦

    物流2024年問題は、業界全体が直面する大きな課題である。特に、トラックドライバーの荷待ち時間の長さが問題視されている。国土交通省の調査によると、1運行あたりの平均荷待ち時間は1時間34分に及ぶ。

    Nexa Warehouse-Optimizerは、この問題に対して有効なソリューションを提供する。倉庫内工程の可視化により、作業進捗に応じた作業完了時刻の予測が可能となる。荷物引渡し時間の遅延が予想される場合は、アラートを発出し、シフト修正も可能となる。結果として、作業遅延を予防し、スムーズな集荷・荷役作業を実現することで、トラックドライバーの荷待ち時間削減に大きく貢献する。

    労働力不足への対応

    2030年には国内で644万人の労働力が不足すると推定されており、物流業界も例外ではない。Nexa Warehouse-Optimizerは、この課題に対しても効果的なアプローチを提供する。

    AIによるシフト最適化

    本サービスは、倉庫における作業内容・予測出荷量・現場状況に応じて、AIを活用して作業員のシフトを自動作成する。また、作業員確保に必要なシミュレーションや、物流倉庫全体の人員配置最適化機能も備えている。労働力不足が深刻化する中、限られた人材を最大限に活用することができる。

    多様なシステムとの連携

    Nexa Warehouse-Optimizerは、データ活用プラットフォーム「Conata®(コナタ)」と連携している。Conata®は、KDDIグループの株式会社フライウィールが提供するサービスで、倉庫内で稼働するマテハンシステム・装置、ロボット、WMS/WES/WCSなどの関連システムのデータを集約・分析する。

    物流倉庫の現況をデジタル上に再現し、Nexa Warehouse-Optimizerがそのデータを可視化・分析することで、業務効率化を実現する。この連携により、ベンダーフリーのエンジニアリング力を活かした統合分析が可能となり、倉庫全体でのボトルネック分析を通じて、オペレーションおよび導入・稼働システムの最適化を図ることができる。

    Nexa Wareが描く物流の未来

    Nexa Wareは、「物流の未来をお客さまと共に創る」というミッションのもと、椿本チエインとKDDIの強みを掛け合わせた次世代型の物流倉庫自動化ソリューションを提供している。ベンダーフリーの最適設計により、自動化システムの構築から通信、ネットワーク、データに基づいたコンサルティング、運用保守までをワンストップで提供することが可能だ。

    物流倉庫DXの推進により、物流2024年問題をはじめとする社会課題の解決に大きく貢献することが期待されている。Nexa Warehouse-Optimizerの導入は、物流業界に新たな革命をもたらす可能性を秘めており、今後の展開が注目される。

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