青森を拠点に企業の事業開発・支援を行う株式会社ヘプタゴンが、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社（AWSジャパン）の「AWSジャパン生成AI実用化推進プログラム」に推進パートナーとして参画した。この提携により、地方や中小企業の生成AI活用が大きく前進する可能性が高まっている。
ヘプタゴンの生成AIサービスと強み
ヘプタゴンは2024年4月より「生成AI社内文章検索システム構築支援」サービスを提供開始した。このサービスは、時間経過とともに活用が難しくなる社内情報に対し、クラウドと生成AI技術を組み合わせることで積極的な活用を促進するものだ。
ヘプタゴンの生成AIサービスの特徴は、地方や中小企業のクライアントでも利用しやすい柔軟なサポート範囲にある。AWSのクラウドサービスを活用した高度なAI/機械学習システムの導入・開発実績を強みとし、クライアントの要望に応じてシステム構築プロセスの一部支援から全体支援まで幅広く対応する。
この柔軟なアプローチにより、これまで生成AI導入に踏み切れなかった地方や中小企業にとって、より身近に最新技術を活用できる環境が整いつつある。
Amazon Bedrockを活用した実践例
ヘプタゴンは既にAWSの生成AIサービスであるAmazon Bedrockを用いたチャットボットアプリケーションを青森県三沢市に提供している。このアプリケーションは、三沢市への移住定住に興味のある人向けに、LINEを通じて三沢市に関する質問にAIが回答する仕組みを実装している。
この事例は、生成AIが地方自治体のサービス向上にも貢献できることを示しており、今後の展開が注目される。地域特有の情報や課題に対応したAIの活用は、地方創生や移住促進といった社会課題の解決にも寄与する可能性を秘めている。
生成AI利活用無料相談会の実施
ヘプタゴンは推進パートナー参画を記念して、先着10社限定で生成AI利活用に関する無料相談会を開催する。この相談会では、実績豊富なエンジニアがクライアントの抱える課題をヒアリングし、具体的な解決策を提案する。
この取り組みは、生成AI技術の導入を検討している企業にとって貴重な機会となるだろう。専門家のアドバイスを直接受けられることで、各企業の特性や課題に合わせた最適な生成AI活用方法を見出せる可能性が高まる。
無料相談会の申し込み方法
- ヘプタゴンの公式ウェブサイトにアクセスし、無料相談申し込みページを開く。
- 希望の日時を選択し、必要事項を入力して申し込みを確定する。
- 予約確定後、実施日時を記載したメールが届く。
この簡単な手順で、生成AI活用への第一歩を踏み出すことができる。
AWSジャパン生成AI実用化推進プログラムの概要
AWSジャパンが開始した「AWSジャパン生成AI実用化推進プログラム」は、モデル開発者向けとモデル利用者向けの2種類で構成されている。このプログラムは、生成AIを活用したビジネスイノベーション実現を支援する取り組みだ。
総額1,000万米ドル規模のクレジット支援と、ヘプタゴンを含む多くのAWSパートナー企業の支援による包括的な生成AI利活用の取り組みが予定されている。このプログラムにより、日本企業の生成AI活用が加速することが期待される。
今後の展望と課題
ヘプタゴンとAWSジャパンの連携は、地方や中小企業の生成AI活用を大きく後押しする可能性を秘めている。しかし、技術導入には依然としてハードルが存在する。
生成AIの効果的な活用には、単なる技術導入だけでなく、企業文化や業務プロセスの変革も必要となる場合がある。また、データの取り扱いやAIの出力結果の検証など、新たなスキルセットの獲得も求められる。
ヘプタゴンの柔軟なサポート体制と、AWSの強力な技術基盤を組み合わせることで、こうした課題を乗り越えていくことが期待される。地方や中小企業が生成AIを活用し、新たな価値を創出していく過程は、日本のデジタルトランスフォーメーション全体にとっても重要な意味を持つだろう。
今後、ヘプタゴンとAWSジャパンの取り組みが、どのような成果を生み出していくのか、注目が集まる。
