NECが企業のセキュリティ強化を支援、新版「NEC Information Assessment System V5.2」を発売

    NEC Information Assessment System V5.2
    画像:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000645.000078149.html)より

    NECは2024年7月24日、ファイルサーバ統合管理ソフトウェアの最新版「NEC Information Assessment System(NIAS) V5.2」の販売を開始した。本製品は、企業の情報セキュリティ対策を強化し、多様化するセキュリティリスクに対応するための機能を多数搭載している。

    目次

    進化するセキュリティ脅威に対応

    近年、企業を取り巻くセキュリティ環境は急速に変化している。ランサムウェアや標的型攻撃といった外部からの脅威に加え、内部不正や情報漏洩など、企業内部からのリスクも増加している。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の2024年調査によると、これらの脅威は企業にとって最も懸念される問題として上位に挙げられている。

    このような状況下で、NECは企業の業務継続性を確保しつつ、多様なセキュリティリスクに適切に対応できるソリューションの提供を目指している。NIAS V5.2は、そのニーズに応えるべく開発された最新バージョンだ。

    アクセス権管理の革新的な機能

    NIAS V5.2の最大の特徴は、アクセス権の管理機能が大幅に強化されたことにある。新たに追加されたアクセス権一括設定機能により、大規模環境や複雑な権限設定下でも、アクセス権をまとめて可視化し、一括で修正することが可能になった。

    効率的な権限管理の実現

    この機能により、管理者は効率的かつ網羅的に権限を修正できる環境を手に入れることができる。例えば、組織変更や人事異動に伴う大規模なアクセス権の変更も、短時間で正確に行うことが可能だ。

    さらに、アーカイブ領域のアクセス権同期機能も追加された。この機能により、不要なファイルをアーカイブした際に、管理対象ファイルサーバ領域とアーカイブ領域のアクセス権の乖離を自動的に防ぐことができる。

    個人情報検出機能の強化

    NIAS V5.2では、個人情報検出機能も大幅に改善された。新たに生年月日検出機能が追加され、顧客情報管理の効率化が図られている。

    誤検知の減少と管理精度の向上

    加えて、特定パターンの検出を除外する機能も追加された。この機能により、金融業における証券番号やサービス業における会員番号など、一覧表記された値を正しく検知できないケースでの誤検知を減少させることが可能になった。

    これらの改善により、企業の個人情報管理がさらに強化され、情報漏洩リスクの低減に貢献することが期待される。

    マルチフォレスト環境への対応

    企業の統廃合などにより、Active Directoryにおけるドメイン関係が複雑化するケースが増えている。NIAS V5.2では、このようなマルチフォレスト環境への対応が強化された。

    複数フォレストの一元管理

    従来の対象範囲を拡張し、1つのフォレスト内だけでなく複数フォレスト内のドメイン全てに対し、NIAS V5.2を搭載したサーバ1台でまとめて連携、管理することが可能になった。この機能により、複雑化するIT環境下でも、効率的なセキュリティ管理を実現できる。

    NECのDX戦略とNIAS V5.2の位置づけ

    NECは、DXに関して「BluStellar(ブルーステラ)」という価値提供モデルを展開している。このモデルは、業種横断の先進的な知見と最先端テクノロジーを組み合わせ、ビジネスモデルの変革を実現し、社会課題と顧客の経営課題を解決することを目指している。

    NIAS V5.2は、このBluStellarモデルの一環として位置づけられており、企業のセキュリティ課題解決を通じて、社会全体のデジタル化とセキュリティ強化に貢献することが期待されている。

    NECは今後も、NIAS V5.2をはじめとするソリューションを通じて、企業が直面するセキュリティリスクの低減や個人情報管理の強化を支援し、企業の持続可能な成長と業務継続を支える取り組みを続けていくだろう。

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