エフ・ビー・エス、貿易管理システム「PORTNeT Ver.5」に在庫管理機能を追加し業務効率化を促進

    PORTNeT Ver.5
    画像:株式会社エフ・ビー・エス(www.fbscorp.com/news/post28)より

    株式会社エフ・ビー・エスが、貿易管理システム「PORTNeT(ポートネット)Ver.5」の新機能として在庫管理オプション「wPORTNeT Ver.5在庫」の販売を開始した。この新機能により、貿易業務における在庫管理の効率化とDX化の促進が期待される。

    目次

    貿易業務の課題に対応する新機能

    近年、国際貿易の活発化に伴い、輸出入業務の複雑化と業務量の増加が課題となっている。特に輸出業務においては、受注残数の管理や分割出荷対応、取引先ごとの書類作成など、煩雑な業務が多く存在する。

    エフ・ビー・エスの貿易管理システム「PORTNeT」は、このような課題に対応するために開発された。今回リリースされた「wPORTNeT Ver.5在庫」は、在庫管理業務の可視化と効率化を実現し、貿易業務のDX化を推進する重要な役割を果たすと考えられる。

    「wPORTNeT Ver.5在庫」の主要機能

    新しく追加された在庫管理オプションには、以下のような特徴的な機能が含まれている。

    未通関在庫の管理

    貿易業務特有の未通関在庫も含めた在庫の把握が可能となった。これにより、入庫済みや発注残の在庫だけでなく、Invoiceは入手済みだが貨物が洋上にある状態の商品も管理できるようになった。

    在庫の自動引き当て機能

    伝票入力中に該当製品の在庫状況を照会し、出荷可能な在庫を自動的に引き当てる機能を搭載。これにより、未入荷や在庫不足の製品を誤って出荷指示するなどのミスを防ぐことが可能となった。

    棚卸計算の多様化

    在庫の棚卸評価において、複数の評価基準を用意している。「月次総平均」以外にも、「商品別最終単価」や「標準原価」など、企業の運用に合わせて選択できるようになった。

    ロット管理とトレーサビリティの向上

    商品の入荷時に明細単位でロットNo.を付与し、出荷時の商品にも紐づけることが可能となった。これにより、ロット単位での管理やトレースが容易になり、品質管理や安全性の向上にも貢献すると期待される。

    貿易業務のDX化への貢献

    「wPORTNeT Ver.5在庫」の導入により、在庫の過剰や不足の発生を防ぎ、在庫管理の効率化が図れる。また、未通関在庫も含めた総合的な在庫管理が可能となることで、より正確な経営判断や戦略立案に寄与すると考えられる。

    さらに、ロット管理とトレーサビリティ機能の強化は、食品や医薬品などの安全性が重視される業界での活用が期待される。製品の追跡が容易になることで、万が一の問題発生時にも迅速な対応が可能となる。

    今後の展開と業界への影響

    エフ・ビー・エスの貿易管理システム「PORTNeT」は、すでに6,400以上のユーザーに利用されており、業界内での信頼性も高い。今回の新機能追加により、さらなる利用拡大が見込まれる。

    貿易業務のDX化が進むことで、業務効率の向上だけでなく、人的ミスの削減やコスト削減にもつながると予想される。また、正確な在庫情報に基づいた迅速な意思決定が可能となり、企業の競争力強化にも貢献するだろう。

    中小企業への普及可能性

    中小企業においても、国際取引の機会が増加している現状を考えると、このようなシステムの導入が業務改善の鍵となる可能性がある。ただし、導入コストや運用面での課題もあるため、企業規模や業務内容に応じたカスタマイズや導入支援が重要となるだろう。

    貿易管理システムの進化は、日本企業の国際競争力強化につながる重要な要素となる。今後も、さらなる機能の拡充や使いやすさの向上が期待される。

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