コインチェック株式会社が提供する「Coincheckアプリ」が、2024年上半期の暗号資産取引アプリにおいて、ダウンロード数で国内No.1を記録した。さらに、累計ダウンロード数が650万を突破し、業界内での圧倒的な存在感を示している。この成果は、同社の革新的なサービス展開と、ユーザーフレンドリーな機能が評価された結果と言える。
上場企業子会社初のIEO実施で市場に新風
2024年上半期、コインチェックは複数の画期的な取り組みを行った。その中でも特筆すべき事柄として、上場企業子会社による初のIEO(Initial Exchange Offering)の実施が挙げられる。
株式会社コロプラの100%子会社である株式会社Brilliantcryptoが発行する暗号資産ブリリアンクリプトトークンのIEOと、ブロックチェーンゲーム『Brilliantcrypto』で使用される「つるはしNFT」のINO(Initial NFT Offering)を6月に実行した。このIEOは国内最大規模となり、15億1200万円という目標調達額を受付開始からわずか13分で達成するという驚異的な速さを見せた。
最終的な申し込み金額は333億円、申し込み人数は7.94万人に達し、コインチェックがこれまでに実施したIEO案件の中で最高の申し込み金額および最多の申し込み人数を記録した。この結果は、暗号資産市場における投資家の高い関心と、コインチェックのプラットフォームへの信頼を如実に表している。
新TVCMで暗号資産取引の敷居を下げる取り組み
コインチェックは、暗号資産取引の普及と認知度向上を目指し、新たなTVCMを展開している。2024年5月から放映を開始した「コインチェッくん篇」では、俳優の稲垣吾郎氏とお笑い芸人の鈴木もぐら氏が出演し、全国(一部地域を除く)で放送されている。
親しみやすさと信頼感の演出
このCMでは、クールなイメージの稲垣氏と、コミカルな「コインチェッくん」を演じる鈴木氏のコントラストが印象的だ。「ビットコイン買うなら、コインチェック」というメッセージとともに、暗号資産取引に馴染みのない層にも親しみやすく、かつ信頼感のあるイメージを訴求している。
Coincheckアプリは、特に暗号資産取引の未経験者にも使いやすいUI/UXを提供しており、多くのユーザーにファースト口座として選ばれている。このCMを通じて、暗号資産取引への心理的障壁を下げ、新規ユーザーの獲得を狙う戦略が見て取れる。
法人向けサービスの拡充でエコシステム構築へ
コインチェックは個人向けサービスだけでなく、法人向けサービス「Coincheck for Business」のリニューアルも行った。このサービスは、コインチェックの豊富な顧客基盤を活かし、トークンやNFTの販売からUX向上まで、web3ビジネスを幅広く支援することを目的としている。
実績ある企業とのパートナーシップ
株式会社ドリコムや株式会社enishといった、実績のある企業とのINO(Initial NFT Offering)の取り組み事例を公開し、サービスの信頼性と有効性をアピールしている。web3ビジネスを展開する企業にとって、コインチェックの国内最大規模の顧客基盤へのアクセスは大きな魅力となっている。
このサービスを通じて、コインチェックは単なる取引所としてだけでなく、web3エコシステムの中核を担う存在へと進化を遂げようとしている。プロジェクトの初期段階から熱量の高いコミュニティ形成を支援することで、日本のweb3市場全体の活性化にも貢献していくと考えられる。
今後の展開と業界への影響
コインチェックの一連の取り組みは、日本の暗号資産・ブロックチェーン業界に大きな影響を与えている。アプリダウンロード数の国内No.1達成と累計650万ダウンロードの突破は、同社のサービスが多くのユーザーに支持されていることを示している。
市場のさらなる拡大に向けて
今後、コインチェックは「新しい価値交換を、もっと身近に」というミッションの下、さらなるサービスの拡充や機能の改善を行っていくと予想される。特に、法人向けサービスの強化は、企業のweb3参入を促進し、市場全体の拡大につながる可能性が高い。
暗号資産取引の普及と、ブロックチェーン技術の活用が進む中、コインチェックの動向は業界全体の指標となるだろう。同社の成長は、日本の暗号資産市場の成熟度を示すバロメーターとしても注目されており、今後の展開が期待される。