濱口竜介監督『悪は存在しない』が2024年上半期映画ランキングで6位に、国内外の注目作品が席巻

    Filmarks
    画像:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000461.000008641.html)より

    2024年上半期の映画シーンは、国内外の注目作品が観客を魅了した。株式会社つみきが運営する映画レビューサービス「Filmarks」が発表した上半期ランキングでは、濱口竜介監督の『悪は存在しない』やアカデミー賞受賞作『マリウポリの20日間』など、話題作が上位にランクインした。

    目次

    『ルックバック』が満足度トップに 原作の魅力を見事に映像化

    満足度ランキングでレビュー数1万件以上の作品の1位に輝いたのは、『ルックバック』だった。「チェンソーマン」で知られる藤本タツキ原作の青春物語を劇場アニメ化した本作は、★4.42という高評価を獲得。ユーザーからは作画の緻密さや音楽、セリフなど、あらゆる要素が原作の魅力を最大限に引き出していると絶賛の声が寄せられた。

    58分という短い上映時間ながら、ものづくりの喜びや苦悩、成長と挫折など、濃密な物語が展開される本作。アニメーション表現の可能性を広げる意欲作として、今後も長く語り継がれていくだろう。

    濱口竜介監督『悪は存在しない』が6位にランクイン 国際的評価と国内人気の証明

    レビュー数1万件以上の作品の6位には、濱口竜介監督の最新作『悪は存在しない』がランクインした。本作は★4.07という高評価を獲得し、国際的な評価と国内での人気を証明する結果となった。

    濱口監督の繊細な演出力が光る

    濱口監督の特徴である長回しや自然な会話劇が、本作でも存分に発揮されている。登場人物たちの内面を丁寧に描き出す演出は、観客を物語の中に引き込む力を持つ。社会問題を扱いながらも、個人の視点を大切にする濱口監督の姿勢が、多くの観客の共感を呼んだと考えられる。

    『マリウポリの20日間』がドキュメンタリー部門で高評価 現実を見つめる眼差しの重要性

    レビュー数500-9,999件の作品の3位には、第96回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した『マリウポリの20日間』が入った。★4.38という高評価は、本作の重要性と影響力を物語っている。

    戦争の現実を伝える力

    ウクライナ・マリウポリ市の包囲下20日間を記録した本作は、戦争の残酷さと市民の強さを生々しく伝えている。現地の人々の日常を丹念に追うカメラワークは、観る者の心に深く刻まれる。ドキュメンタリー映画の持つ力、そして現実を直視することの大切さを改めて感じさせる作品だ。

    俳優・監督ランキングからみる映画界の動向

    俳優・監督のランキングも興味深い結果となった。国内俳優では河合優実や若葉竜也など若手の活躍が目立つ一方、海外俳優ではエマ・ストーンやティモシー・シャラメなど、実力派スターが上位を占めた。

    監督部門では、国内外ともに個性的な作品で知られる監督たちがランクイン。今泉力哉監督や是枝裕和監督、クリストファー・ノーラン監督など、それぞれの独自の視点で観客を魅了し続ける監督たちの人気が際立つ結果となった。

    2024年後半の展望~多様性と創造性がさらに加速~

    2024年上半期の映画シーンを振り返ると、多様なジャンルと表現方法が観客を魅了したことがわかる。アニメーション、実写、ドキュメンタリーなど、形式を問わず高い評価を得た作品が多く見られた。

    後半戦に向けては、この流れがさらに加速することが予想される。新しい才能の台頭や、ベテラン監督たちの挑戦的な作品など、映画ファンにとって目が離せない展開が続きそうだ。

    多様性と創造性に富んだ作品が次々と生み出される現在の映画界。観客の期待に応え、さらには想像を超える作品との出会いが、私たちを待っているのかもしれない。

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