PCゲームをスマートフォンで楽しめる時代が到来した。二次元コンテンツ配信サービス「DLsite」を運営する株式会社エイシスは、スマートフォンアプリ上でPCゲームがプレイできる新サービス「DL Play Box」のAndroid対応を開始し、フルサービスインを果たした。本サービスにより、PCを持たないユーザーでもPCゲームを手軽に楽しめるようになり、ゲーム業界に新たな風を吹き込む可能性がある。
PCゲームのプレイ環境が大きく変わる「DL Play Box」
「DL Play Box」は、PCゲームをスマートフォンで遊べるゲームサービスだ。利用方法は非常にシンプルで、DLsiteでユーザー登録を行い、対応ゲームを購入した後、専用アプリ「DL Play Box」をダウンロードするだけでプレイが可能となる。
ストリーミングプレイを採用しているため、ゲームソフトをインストールする必要がなく、スマートフォンのストレージ容量を圧迫することもない。また、iOS、Androidの両OSに対応しており、セーブデータはクラウド上に保存されるため、機種変更後も継続してプレイできる点が特徴だ。
対応ゲームと操作性
現時点では、同人ゲーム（インディーゲーム）を中心に対応ゲームが用意されている。「GIRAL」「ヒトツノ森」「救世の女神～男の俺が女賢者!?～」といった有料ゲームのほか、「虚ろ町ののばら」「ラハと理の魔法生 -the 2ndstory-」などの無料ゲームも複数用意されている。
操作面では、横向きに持ったスマートフォンの画面中央にゲーム画面が表示され、両サイドに操作用のボタンが配置される。ゲームパッドタイプとマウスタイプの操作を選択でき、キーコンフィグによりユーザーの好みやゲーム内容に合わせたカスタマイズも可能だ。
サービス開始を記念したキャンペーン
フルサービスイン記念として、「DL Play Box」対応ゲームの購入に使える25％オフクーポンが全DLsiteユーザーにプレゼントされている。このクーポンは有効期間中、何度でも、何作品にでも利用できる。
注目すべきキャンペーン詳細
- クーポン利用期限：7月16日(火) 23:59まで
- 対象：全DLsiteユーザー（期間中の新規登録者も含む）
- 併用可能：現在開催中の「サマーセール」との併用も可能
PCゲーム市場の現状と「DL Play Box」の可能性
国内のPCゲームユーザー数は615万人、スマートデバイスでゲームを楽しむユーザー数は2,479万人と言われている。DLsiteは長年PCゲームのダウンロード販売に取り組んできたが、スマートフォンからのアクセスが50％を超えるなど、ユーザーの利用環境は変化している。
「DL Play Box」チームリーダーの宗藤大貴氏は、「PCを持っていないがPCゲームをスマホで遊びたい」というユーザーの声や、「スマホ向けにも配信したいが、移植作業の負担が大きい」というクリエイターの悩みに応える形でサービスを開発したと語っている。
今後の展望
宗藤氏は、「DLsiteで発売しているPCゲーム約4万作品、全てをスマホで遊べるようにする」という壮大な目標を掲げている。この目標が実現すれば、PCゲーム市場とスマートフォンゲーム市場の垣根がさらに低くなり、ゲーム業界全体に大きな影響を与える可能性がある。
「DL Play Box」の登場により、PCゲーム、特に同人ゲームの魅力が、より多くのユーザーに届きやすくなることが期待される。PCを持たないユーザーにとっては新たなゲーム体験の扉が開かれ、クリエイターにとってはより広い市場へのアプローチが可能になるだろう。
今後の「DL Play Box」の展開と、それがゲーム業界にもたらす変化に注目が集まっている。
