東庄町とNTT東日本が革新的なDX体験会を開催、職員のデジタルスキル向上と業務効率化に向けた新たな一歩へ

    DX体験会
    画像:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000131865.html)より
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    DX推進を加速させる画期的な取り組み

    東庄町とNTT東日本 千葉事業部は、2024年7月4日に町職員を対象としたDX(デジタル・トランスフォーメーション)体験会を開催した。この画期的な取り組みは、庁内業務の効率化やデジタル人材の育成を目指すものだ。体験会では、80名の町職員がDXの基礎から最新のデジタルツールの実践的な使用方法まで幅広く学んだ。

    東庄町では2023年4月にDX推進係を設置し、行政サービスの向上や職員の働き方改革を積極的に推進してきた。一方、NTT東日本は「地域の未来を支えるソーシャルイノベーション企業」として、ICTやDXを活用した地域課題の解決に取り組んでいる。両者のこうした背景が、今回の革新的な体験会の実現につながったと言える。

    実践的な学びの場を提供

    体験会は座学と実践の2部構成で行われ、参加者はDXの基本概念から具体的なツールの活用方法まで、幅広い知識を得ることができた。座学では「DXとは何か? DX活用で事務処理・情報発信・共有を効率化しよう!」というテーマで講義が行われ、自治体DXの定義や進め方、NTT東日本のDXソリューション事例などが紹介された。

    実践セッションでは、参加者が実際にDXツールを体験する機会が設けられた。「シン・オートコール」や「みえる通訳」、「kintone」など、最新のデジタルツールを実際に操作することで、職員たちは自分の担当業務にどのように活用できるかを具体的にイメージすることができた。

    革新的なDXツールの紹介

    体験会で紹介されたツールの中でも特に注目を集めたのが「シン・オートコール」だ。このツールはAIによる音声読み上げや録音した肉声を使用し、固定電話や携帯電話への一斉情報伝達を可能にする。災害時の緊急連絡や特殊詐欺への注意喚起など、迅速な情報伝達が求められる場面で大きな力を発揮すると期待されている。

    また、「みえる通訳」は多言語自動翻訳機能を備えており、外国人住民への対応をスムーズにする。さらに「kintone」は、業務効率化のためのアプリを簡単に作成できるツールだ。これらのツールを適切に活用することで、行政サービスの質の向上と職員の業務負担軽減の両立が可能になると考えられる。

    デジタル人材育成への期待

    今回の体験会の最大の目的は、職員のデジタルリテラシー向上とDX推進に向けた意識改革だ。東庄町の岩田利雄町長は「多くの職員が実際にDXに触れることが大切」と述べており、この体験会を通じて職員のデジタル活用スキルが向上し、業務改善への意識が高まることを期待している。

    NTT東日本の井上暁彦千葉事業部長も「地域課題の解決にはICTやDXの活用が不可欠」と強調し、今回の体験会が東庄町のDX推進の大きな一歩になると評価している。

    今後の展開と課題

    体験会の成功を受け、東庄町では今後もDX推進に向けた取り組みを加速させる方針だ。具体的には、体験会で紹介されたツールの段階的な導入や、職員向けのフォローアップ研修の実施などが検討されている。

    一方で、新しいテクノロジーの導入には課題も存在する。セキュリティの確保や、職員の技術習得にかかる時間と労力の問題、さらには導入コストの問題など、克服すべき課題は少なくない。これらの課題に対し、東庄町とNTT東日本は継続的な協力関係を維持しながら、慎重かつ着実に解決策を模索していくとしている。

    今回の体験会は、地方自治体のDX推進における先進的な取り組みとして注目を集めている。東庄町の挑戦が成功を収めれば、他の自治体にとっても貴重な参考事例となるだろう。地域の特性に合わせたDX推進の在り方を模索する中で、東庄町の今後の展開が注目される。

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