GEEKOM GT13 Pro、Core i9-13900H搭載ミニPCが市場に革新をもたらす

    GEEKOM GT13 Pro
    画像:geekom.jp(https://geekom.jp/products/geekom-nuc-gt13-pro)より
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    高性能ミニPCの新境地を開拓するGEEKOM

    GEEKOMは、ミニPC市場において革新的な製品を次々と発表している注目のブランドだ。最新モデル「GT13 Pro」は、その中でも特に高い性能を誇る製品として登場した。本機は、Intel第13世代のハイエンドモバイルプロセッサーであるCore i9-13900Hを搭載し、従来のミニPCの常識を覆す性能を実現している。

    GEEKOMのミニPCラインナップは、省電力・低価格モデルから高性能モデルまで幅広く展開されているが、GT13 Proはその中でも最上位に位置づけられる製品だ。日本市場への本格参入を控え、「Japan IT Week【春】」にも出展するなど、GEEKOMの意気込みが感じられる。

    洗練されたデザインと充実の接続性

    GT13 Proの外観は、約112.2×112.2×38mmというコンパクトなサイズながら、高級感あふれる仕上がりとなっている。アルミニウム製の一体成型ボディに、背面のカーブした樹脂パネルが組み合わされた姿は、某有名ブランドの製品を彷彿とさせる洗練されたデザインだ。

    接続端子も豊富に用意されており、前面にUSB Standard-A×2とイヤホンジャック、背面にUSB4対応のUSB Type-C×2、USB Standard-A×2、HDMI×2、有線LANポートが搭載されている。さらに、側面にはSDカードリーダーも備えられており、多様な周辺機器との接続に対応できる。

    拡張性と冷却システムの両立

    GT13 Proの内部設計も注目に値する。底面パネルを外すことで、メモリやストレージの増設が可能だ。SO-DIMM DDR4-3200のメモリスロットが2基、M.2 2280のSSDスロットに加え、M.2 2242の空きスロットも用意されている。

    一方、マザーボードの反対側には、「IceBlast 1.5」と呼ばれる大型ファンを使用した冷却システムが配置されている。高性能CPUの熱を効率的に排出し、安定した動作を実現するための工夫が施されているのだ。

    性能評価と実用性の検証

    今回試用したモデルは、Core i9-13900H、32GBのDDR4-3200メモリ、2TBのPCIe 4.0 SSDという上位構成だ。Core i7-13700Hを搭載する他社製ミニPCとの比較を行ったが、このサイズのマシンにおいては両者の性能差はほとんど見られなかった。

    予想外の高速ストレージ

    興味深いのは、初期装備のSSDの性能だ。Acer製のN7000シリーズSSDが搭載されており、シーケンシャルリードが7000MB/sを超える高速なPCIe 4.0対応モデルだった。パーツの選定が明示されていないため、購入時期によって変更される可能性はあるが、ユーザーにとっては嬉しい仕様と言えるだろう。

    価格と選択肢の考察

    GT13 Proには、Core i9-13900H搭載モデルの他に、Core i7-13620H搭載の下位モデルも用意されている。価格差は約4万円と大きいため、用途や予算に応じて選択する必要がある。

    Core i7-13620HはRaptor Lake-HのCore i7シリーズの中では最下位モデルで、コア数やGPUのEU数が上位モデルと異なる。マルチディスプレイや高解像度環境での使用を考えている場合は、グラフィックス性能の違いを考慮に入れる必要があるだろう。

    GT13 ProがミニPC市場にもたらす影響

    GEEKOMのGT13 Proは、高性能ミニPCの新たな基準を示す製品だと言える。コンパクトなボディに最新のハイエンドモバイルプロセッサーを搭載し、拡張性と冷却性能を両立させた設計は、他のメーカーにも影響を与える可能性がある。

    今後、ミニPC市場がさらに活性化し、より多様な選択肢が登場することが期待される。GT13 Proの登場は、デスクトップPCの小型化と高性能化という二つの流れが交差する地点を示すものだと言えるだろう。

    ユーザーにとっては、用途や予算に応じて最適なモデルを選択できる時代が到来したと言える。GT13 Proは、そんな新時代のミニPCの先駆けとなる製品なのだ。

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