ワコールの「SCANBE」が革新的な3D骨格診断サービスを展開、自己理解と新たなファッション体験を提供

    SCANBE
    画像:ワコール(www.wacoal.jp/scanbe/)より

    ワコールが提供する3D計測サービス「SCANBE」が、新たな骨格診断サービス「わたしを知る骨格診断」を開始した。このサービスは、従来の3D計測技術に加え、骨格タイプの診断や詳細な体型分析を行うことで、利用者に新たな自己理解とファッション選びの可能性を提供している。

    目次

    3D計測からエンターテインメントへの進化

    「SCANBE」は、以前の「3D smart & try」からリブランドされたサービスだ。従来の3秒でのセルフ計測機能を維持しつつ、より情緒的で体験価値の高いサービスを目指している。

    ワコールイノベーション戦略室の小川はるなさんによると、このリブランドの背景には、機能的な価値だけでなく、本質的・情緒的な価値の訴求を強化する狙いがあった。特に若年層向けのコミュニケーション改善が課題だったという。

    「SCANBE」では、ユーザー体験の向上に重点が置かれている。プリントシール機やゲーム機を参考にしたチアフルなデザイン、アニメーションを取り入れたユーザーインターフェース、ポップな操作音など、エンターテインメント性を高める工夫が施されている。

    多様なニーズに対応する計測モード

    「SCANBE」は、キッズ、ジュニア、マタニティ向けの特別モードを用意している。これにより、年齢や状況に応じたデータ表示や商品提案が可能になっている。

    例えば、子ども向けモードでは、スマートフォンを持っていない利用者を考慮し、結果をレシートに印刷する機能を提供している。また、一部の店舗では、親子での利用を想定し、ベビーカーも入れる大きさの計測ルームを設置している。

    革新的な「わたしを知る骨格診断」サービス

    「SCANBE」の新機能である「わたしを知る骨格診断」は、ワコール、アイシービー、TOPPANの3社共同開発によるサービスだ。このサービスは、3D計測結果に加え、ストレート・ウェーブ・ナチュラルの3タイプの骨格診断を提供する。

    さらに、体の部位ごとの特徴を示す「からだ分析」や、骨格タイプに応じた「ファッションアドバイス」も提供している。これにより、利用者は自身の体型をより詳細に理解し、適切なファッション選びに活かすことができる。

    技術と顧客ニーズの融合

    このサービスの開発には、ワコール人間科学研究開発センターのボディデータ分析技術が活用されている。また、顧客起点のサービス設計も重要な要素だ。

    開発チームは、東急プラザ表参道「オモカド」の旗艦店で実証実験を繰り返し行い、顧客の声を直接サービスに反映させた。その結果、地域差なく多くの顧客から高い評価を得ることができた。

    パーソナライズされた結果提供

    「わたしを知る骨格診断」の特徴は、全身・肩まわり・バスト・腰まわり・脚といった体のパーツ別に骨格タイプの特徴を提供することだ。この機能は、顧客の「パーソナライズされた結果を知りたい」という要望に応えたものだ。

    開発チームは、顧客ニーズと技術的課題のバランスを取るため、何度も議論を重ねた。その結果、顧客の声に真摯に向き合い、サービスに反映させるという方針で一致し、価値あるサービスを実現することができた。

    今後の展開と期待

    「わたしを知る骨格診断」は、「SCANBE」の初めての有料サービスとして展開されている。現在は既存店舗での導入が進められているが、今後はインナーウェア売場以外への出店も計画されている。

    5月24日から6月10日まで、新宿ルミネ2でのポップアップイベント開催も予定されており、より多くの顧客との接点を作る取り組みが進められている。

    ワコールは、3D計測からコンテンツまでの一連の自己理解体験が、顧客にとって相乗効果のある体験となることを目指している。この革新的なサービスは、個人の体型理解を深め、ファッション選びに新たな視点を提供することで、顧客満足度の向上と新たな市場開拓につながる可能性を秘めている。

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