内田洋行グループが新Microsoft 365監視サービスを展開、中小企業のセキュリティ強化へ

    Microsoft 365
    画像:Microsoft 365(www.office.com/?omkt=ja-jp&wa=wsignin1.0&cosmicflight=cosmicredirect)より
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    新サービス「ウチダスペクトラムのマネージドセキュリティサービス」の概要

    ウチダスペクトラムが1日より、Microsoft 365(M365)環境を対象とした新たな統合監視サービスの提供を開始した。このサービスは、既存のセキュリティ対策・運用業務支援サービスを再構築したものである。

    従来のサービスを大幅に見直し、中堅・中小企業向けのメニューを拡充した点が特徴だ。これまでは大企業向けのM365 E5とMicrosoft Defender for Endpoint P2が対象だったが、新サービスではP1も対象に加えられた。この変更により、より幅広い企業規模に対応可能となった。

    サービス内容の詳細と料金体系

    新サービスでは、セキュリティ脅威の監視方法も刷新された。従来は専門アナリストによる24時間365日体制の監視が行われていたが、新サービスでは平日夜間と休日にシステムによる自動修復機能を導入。これにより、人件費を抑えつつ、常時監視体制を維持することが可能となった。

    料金は1ユーザーあたり月額450円(税別)からと、中小企業にも導入しやすい価格設定となっている。ウチダスペクトラムは初年度のユーザー数目標を5000人に設定しており、積極的な展開を図る姿勢を見せている。

    中小企業のセキュリティ課題に対する新たなアプローチ

    近年、サイバー攻撃の対象が大企業から中小企業へとシフトしている傾向がある。しかし、多くの中小企業ではセキュリティ対策に十分な投資ができていないのが現状だ。

    ウチダスペクトラムの實本雅一社長は、この状況を踏まえ、「セキュリティ対策まで投資が回らなかった中堅・中小企業にも導入しやすいよう1ライセンスから使えるようにした」と述べている。この発言からは、中小企業のセキュリティ課題に真摯に向き合う同社の姿勢が伺える。

    専門家との連携によるサービス品質の確保

    新サービスでは、セキュリティソリューションを総合的に提供するセグエセキュリティとの協力体制も構築された。セグエセキュリティが運営する監視センターからシステムを見守ることで、専門性の高いサポートを提供する。

    この連携により、中小企業でも大企業並みのセキュリティ監視サービスを受けられるようになった。専門家の知見と自動化技術を組み合わせることで、コスト効率の良いサービス提供を実現している。

    日本のITセキュリティ環境への貢献

    實本社長は「日本のITを支えるサービスにしていきたい」と意気込みを語っている。この言葉には、単なるビジネス展開以上の意味合いがあると考えられる。

    日本の産業界全体のセキュリティレベル向上を目指す姿勢は、国内IT産業の発展に寄与する可能性がある。中小企業のセキュリティ対策強化は、サプライチェーン全体のセキュリティ向上にもつながるため、その影響は広範囲に及ぶと予想される。

    今後の展開と業界への影響

    ウチダスペクトラムの新サービス導入は、IT資産管理システム業界に一石を投じる動きとなる可能性がある。特に、中小企業向けのセキュリティサービス市場において、新たな競争を引き起こす可能性がある。

    他社も同様のサービス展開を検討する可能性があり、結果として中小企業向けセキュリティサービスの充実につながることが期待される。この動きは、日本全体のサイバーセキュリティ対策の底上げにつながる可能性がある。

    まとめ

    ウチダスペクトラムの新サービス「ウチダスペクトラムのマネージドセキュリティサービス」は、中小企業のセキュリティ課題に焦点を当てた画期的な取り組みだ。コスト効率の良いサービス提供と専門家との連携により、中小企業でも高度なセキュリティ対策が可能となった。

    この取り組みが成功すれば、日本のIT産業全体のセキュリティレベル向上につながる可能性がある。今後の展開と、他社の動向に注目が集まる。

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