ニコン新作レンズ「NIKKOR Z 35mm f/1.4」予約開始、高性能と手頃な価格で注目を集める

    NIKKOR Z 35mm f/1.4
    画像:ニコンイメージング(www.nikon-image.com/products/nikkor/zmount/nikkor_z_35mm_f14/)より

    ニコンイメージングジャパンが、フルサイズミラーレスカメラ向けの新しい広角単焦点レンズ「NIKKOR Z 35mm f/1.4」の予約受付を開始した。この新製品は、高い光学性能と比較的手頃な価格を両立させ、プロ・アマチュア問わず幅広い層のフォトグラファーから注目を集めている。

    目次

    革新的な設計と優れた性能

    「NIKKOR Z 35mm f/1.4」は、ニコンのZマウントシステムに対応した広角単焦点レンズだ。開放F値1.4の明るさを持ちながら、コストパフォーマンスの高さを売りにしている点が特徴的である。

    全長約86.5mm、重量約415gというコンパクトな設計は、携帯性を重視するストリートフォトグラファーやトラベルフォトグラファーにとって魅力的だろう。また、9群11枚という複雑なレンズ構成にもかかわらず、この程度の重量に抑えられているのは、ニコンの光学技術の高さを示すものと言える。

    高速・静音AFと動画撮影への対応

    本レンズは、STM(ステッピングモーター)を採用することで、高速かつ静音なオートフォーカス性能を実現している。この特徴は、特に動画撮影時に威力を発揮するだろう。さらに、フォーカスブリージングの抑制に配慮した設計となっており、被写体の大きさが変化して見える現象を最小限に抑えている。

    ただし、レンズの特性上、被写体との距離によってはブリージングが目立つ場合もあるため、使用時には注意が必要だ。プロの映像制作者からも、この点については慎重な評価がなされている。

    耐久性と使いやすさへのこだわり

    「NIKKOR Z 35mm f/1.4」は、随所にシーリングを施し、防塵・防滴性能を高めている。過酷な撮影環境での使用を想定したこの設計は、アウトドアフォトグラファーや報道カメラマンにとって心強い特徴となるだろう。

    しかし、完全な防塵・防滴を保証するものではないため、極端な悪天候下での使用には依然として注意が必要だ。この点については、プロユーザーからさらなる改善を望む声も聞かれる。

    多彩な撮影シーンに対応する仕様

    本レンズの画角は、フルサイズ/FXフォーマットで63度、APS-Cサイズ/DXフォーマットで44度となっている。この広角レンズならではの画角は、風景写真や建築写真、さらにはストリートスナップなど、幅広いジャンルの撮影に適している。

    最短撮影距離0.27m、最大撮影倍率0.18倍という仕様は、クローズアップ撮影にも対応可能だ。これにより、広角レンズでありながら、被写体に近づいてディテールを捉えるような創造的な表現も可能となっている。

    市場への影響と今後の展開

    「NIKKOR Z 35mm f/1.4」の登場は、ミラーレスカメラ市場に少なからぬ影響を与えそうだ。高性能ながら比較的手頃な価格設定は、競合他社にも同様の製品開発を促す可能性がある。

    また、このレンズの成功如何によっては、ニコンが今後さらに幅広い焦点距離のレンズラインナップを展開する可能性も考えられる。フォトグラファーたちの間では、同様のコンセプトを持つ85mmや24mmレンズへの期待の声も上がっている。

    「NIKKOR Z 35mm f/1.4」は7月19日に発売予定で、6月28日から予約受付が開始された。価格はオープンプライスとなっているが、その実売価格と実際の性能が、市場でどのように評価されるか注目が集まっている。

    よかったらシェアしてね!
    • URLをコピーしました!
    • URLをコピーしました!

    この記事を書いた人

    THEIT公式アカウント。日々の主要なITニュースを最速でお届けします。

    目次