JBL CINEMA SB580が登場、Dolby Atmos対応の高性能サウンドバーが映画体験を革新

    JBL CINEMA SB580
    画像:JBL by HARMAN(jp.jbl.com/SB580.html)より
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    最新技術を搭載した3.1chサウンドバーシステムの概要

    ハーマンインターナショナルは、JBLブランドから新たなDolby Atmos対応サウンドバーシステム「JBL CINEMA SB580」を2024年7月4日に発売すると発表した。このシステムは、3.1chの構成を持つ高性能サウンドバーとワイヤレスサブウーファーのセットで、最新の音響技術を採用している。

    本製品は、サウンドバー本体に45×100mm径のウーファーを3基、13mm径のトゥイーターを3基搭載し、さらに165mm径ユニットを備えたダウンファイアリング式の2.4GHzワイヤレスサブウーファーを組み合わせている。この構成により、豊かな中低音と繊細な高音を両立させ、映画やテレビ番組の音響体験を大幅に向上させることが期待できる。

    没入型シアター体験を実現する先進機能

    JBL CINEMA SB580の最大の特徴は、Dolby Atmos技術の採用だ。この技術により、従来の水平方向の音の広がりに加え、垂直方向の音の動きも表現できるようになった。例えば、頭上を飛行機が通過するシーンや、雨が降るシーンなどで、より立体的で臨場感のある音響効果を楽しむことができる。

    さらに、本製品は「Dolby Atmosバーチャライザー」機能を搭載している。この機能により、単一のサウンドバーから上下左右の空間を表現するイマーシブサウンドを実現している。これは、複数のスピーカーを設置することなく、surround soundに近い体験を提供する革新的な技術と言える。

    高度な音響設計がもたらす優れた音質

    JBL CINEMA SB580は、高音域を担うトゥイーターと中低音を担うウーファーで構成される2ウェイスピーカー構成を採用している。この構成をフロントの左右およびセンターチャンネルそれぞれに適用することで、広範囲の周波数に渡って高品質な音響再生を実現している。

    特筆すべきは、センターチャンネルの設計だ。人の声や歌声などを担当するこのチャンネルには、トゥイーターとウーファーそれぞれに60Wのアンプを独立して搭載し、合計出力120Wを実現している。この設計により、大音量の音楽や効果音の中でも、台詞や歌詞を明瞭に聞き取ることができる。映画やドラマの鑑賞時に重要なセリフを聞き逃すリスクを大幅に低減できるのは、本製品の大きな利点と言えるだろう。

    柔軟な設置と使用を可能にする設計

    JBL CINEMA SB580は、機能性だけでなく、設置の柔軟性も考慮されている。サブウーファーはサウンドバーと2.4GHzのワイヤレス接続が可能で、配線の煩わしさを軽減している。また、サブウーファーの横幅は200mmとスリムな設計になっており、限られた居住スペースでも設置しやすい形状となっている。

    さらに、サブウーファーの低音レベルは5段階で調整可能だ。これにより、夜間の映画鑑賞時など、近隣への音漏れが気になる場合でも、環境に合わせて音量を調整できる。この機能は、マンションやアパートなど、隣人との距離が近い住環境でも、気兼ねなく高音質の映画体験を楽しめるようにする配慮と言える。

    多様な接続オプションと互換性

    JBL CINEMA SB580は、多様な接続オプションを提供している。HDMI入力1基、HDMI出力1基(eARC対応)、光デジタル入力1基を装備しており、多くの現代のテレビやオーディオ機器と互換性がある。また、Bluetooth 5.3にも対応しており、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスからの音楽再生も可能だ。

    対応フォーマットも豊富で、Dolby TrueHD、Dolby Digital Plus、Dolby Digital、MPEG2 AAC、MPEG4 AAC、LPCM(2ch-8ch)をサポートしている。これにより、様々な音源や動画コンテンツを高音質で楽しむことができる。

    市場での位置づけと価格戦略

    JBL CINEMA SB580は、39,600円(税込)という価格設定で発売される。この価格帯は、高度な機能を備えたサウンドバーシステムとしては比較的手頃な部類に入る。ハーマンインターナショナルは、本製品を「エントリープライスでありながら、本格的な最新の没入型シアター体験を実現する」製品として位置づけている。

    この戦略は、高品質なホームシアター体験を求めながらも、高価な製品には手が出ないという消費者層を取り込むことを狙ったものと考えられる。Dolby Atmos対応や高出力、高度な音響設計といった特徴を持ちながら、この価格帯で提供されることは、市場に大きなインパクトを与える可能性がある。

    今後の展開と業界への影響

    JBL CINEMA SB580の登場は、ホームシアター市場に新たな基準を設ける可能性がある。高度な技術を比較的手頃な価格で提供することで、より多くの消費者が質の高い音響体験にアクセスできるようになる。これは、競合他社にも同様の戦略を取ることを促し、結果として市場全体の技術革新と価格競争を加速させる可能性がある。

    また、本製品のような高性能なサウンドバーシステムの普及は、映画やテレビ番組の制作側にも影響を与えるかもしれない。より多くの視聴者が高品質な音響体験を得られるようになれば、制作者側もより複雑で豊かな音響デザインを取り入れる動機付けとなるだろう。

    JBL CINEMA SB580は、技術と価格のバランスを取りながら、ホームエンターテイメントの質を向上させる製品として注目される。今後の販売状況や市場の反応によっては、同社がさらなる製品ラインナップの拡充や技術革新を行う可能性も高い。消費者にとっては、高品質な音響体験がより身近になる好機と言えるだろう。

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